噂話 | ピアソラの蜜柑

ピアソラの蜜柑

オレンジの街での生活

ポルトガル対オランダ戦が終りました。


フィーゴを見ながら数年前にマドリッドの「銀座」という寿司屋でスウェーデン人のモデルの奥さんと

ベビーカーの赤ちゃんと3人でスシを食べていたフィーゴを目撃したのを思い出しました。


マドリッドの日本食レストラン関係の人の間ではフィーゴのスシ好きは有名です。

レアル・マドリッドの試合の後でも夜中の12時とか閉店ギリギリに付き人がお持ち帰りを注文しに

駆け込んできたり、本人が海苔巻きだけ食べに来たりするそうです。


フィーゴに薦められたらしく、銀座にはロベルト・カルロスが兄弟とやって来たり、

ロナルドも大家族連れで数度来店したことがあるそうです。


ロベルト・カルロスはテレビで見たまま、常にニコニコしていて非常に感じのいいお客さんだったそうです。


ロナルドは驚くべきことに「鉄火巻きを衣に包んで油で揚げてくれ。」という前代未聞の注文をしたそうです。


ロナルドは箸が上手に使えず食べこぼしが多く、更に生魚が嫌いなようです。


レアル・マドリッドのスーパースターのブラジル人選手達の家族は一族総出でブラジルから

マドリッドに移住してきているようです。


ベッカムがマドリッドに来たばかりの頃、一家はあるホテルに宿泊していました。

私の女友達の彼氏がそこでウェイターをしており聞いた話。


ある朝の朝食中にどういう流れでそう至ったのかは分かりませんが、

奥さんのビクトリアがホテルの支配人に対して公衆の面前でヒステリックにこう叫んだそうです。


「私達は世界中のどこへ行ってもVIP扱いをされており、ホテルなどもすべて招待されているのよっ。

 私達が泊まっているだけで宣伝になるじゃないの!

 だからここのホテル代も私達は払うつもりはまったくないわっ!」


しかしそのホテルは昔は貴族のお屋敷だった建物を改造して作られた部屋数も15ほどしかない

由緒正しい歴史と誇りを持ったホテルだったので支配人はこう答えたそうです。


「私達のホテルに来られたお客様は相手がどこのどなたであろうと皆大切なお客様です。

 そこに境界線はありません。私どもはお客様を他の全てのお客様と同様の対応をさせていただきます。」

 

ビクトリアはその言葉に増々キレ、何事かを怒鳴り散らしていたそうです。

そこまで黙っていたベッカムが突然


「ビクトリア!いいかげんにしろっ!気に入らないのならお前が一人で出て行けっ!」


一言でピシッとビクトリアを黙らせ、その上でビクトリアの非礼を丁寧に支配人にお詫びしたそうです。

その場にいたウェイターをはじめ皆、心の中でベッカムに拍手喝采だったそうです。


ホテル内の従業員の間でもビクトリアの評判は散々ですが、

ベッカムはきちんと常識をわきまえた物腰の丁寧な

人が好感を抱かずにはいられない好人物との評判でした。


8,9年前私がマドリッドの「武蔵」という日本食レストランでアルバイトをしていた時、

まだハリウッドに進出する前のペネロペ・クルスが女友達2名と来店しました。


当時、私を含め他のアルバイターの日本人の女の子達もスペイン人の顔なんて皆同じに見えていたので

誰一人女優に気が付かず、丁寧語すらまともに使えずに対応しているとスペイン人のお客さんから小声で


「あそこにいるのペネロペ・クルスだと思うよ。」


と囁かれました。

それでも無知な私達日本人スタッフは皆、


「ペネロペ・クルス?だれそれ?有名人?」


みたいな反応だったのを覚えています。


あの頃のペネロペ・クルスは良く見ると普通の人よりかはかわいいけれど

「女優」という感じはさほどしなかったし、道ですれ違っても誰も気が付かなかったんじゃないかと思います。


彼女はハリウッドに行ってから見違えるように美しくなりました。


つい半年ほど前にマドリッドで週末の真夜中の3時頃、気持ちよく酔っ払って友人と盛り場を歩いていると、

ワインの有名な小さなレストランの前に黒塗りの高級車が停まっており、5,6人の人だかりがあります。

照明らしきものを持った人もいます。

はじめは何かの撮影かと思って友人と「なんだろねー?」と立ち止まっていたら出てきたのはなんと

ジェニファー・ロペスと彼氏(旦那?)でした。


「あ・・・・・・ジェニファー・ロペス」


一緒にいた男友達は目の前の光景に酔いも吹っ飛んだようで、

彼女の顔よりも手を伸ばせば届きそうな所にある百万ドルの保険がかかっているという噂のお尻を

事実確認とばかりに食い入るように見つめていました。


思ったよりも小柄な人でした。


またなにか面白いものを目撃したらお知らせします。


ミズエ