イビサ島 | ピアソラの蜜柑

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オレンジの街での生活

「今から船に乗ってイビサ島へおいで。港まで迎えに行くから。一緒に海に行こう!」


今朝、私の携帯にこんなメッセージがきました。


出ました。


神出鬼没パリジャン・イナです。

パリ在住の例の「聖なる人間」になるためにインディアンの集会でサボテンを1週間食べ続けた男です。


最後に会ったのがもう1,2年前なので「そろそろ出没する頃か?」と思っていたので予想通りです。


どうやらイビサ島にいるようです。

理由は知りません。

知ろうとも思いません。


イビサ島というのはスペイン領の地中海に浮かぶ小さな島です。

ショパンとジョルジュ・サンドが暮らしたマジョルカ島のお隣です。


この「イビサ島」という島は一種独特の雰囲気を持ったすごい島です。

なにがすごいのかというと、無法地帯的お祭り騒ぎが一年を通して行われている島なのです。

70年代は全ヨーロッパから集まるヒッピーの楽園と化していました。

今ではゲイやレズビアンのカップル、ヒッピー、外人、ロックンロール、酒、男、女、踊り、

そして輝くビーチ・・・ETC


まさに地上の楽園です。


例えればカリフォルニアに浮かぶ島、キーウェストみたいな感じでしょうか。

キーウェストは行ったことないので想像ですけれど。


夏休みなど若い子達はグループでこぞってイビサ島へ行きます。

みんなでお金を出し合って小さなアパートメントを借りて雑魚寝をし、昼も夜もなく遊び狂うのです。

昼はビーチで、夜はディスコで。

何も考えず、ただただ一心不乱に自己の快楽のみを追求します。

眠たければ寝る、お腹が空けば食べる、一夜限りの恋、昼間の太陽、真夜中の音楽。


イギリスやドイツの太陽の恵みの少ない国からは、一年を通して毎日のようにイビサ島にすごい数の

チャーター便が飛んでいます。


先日新聞で読んだのですが、今北ヨーロッパで若者にものすごい人気のあるパックツアーがあるそうです。

それは夕方学校帰り、もしくは仕事帰りに例えばロンドンを出ます。

イビサ島に着くのが6時とか7時で、そのまま夕食をとり夜遊びです。

オールナイトで夜遊びをし、朝6時とか7時の便でそのままロンドンにとんぼ帰りする。

という恐ろしいスケジュールです。

ホテルなし、チャーター便の費用だけ。

しめて30ユーロ(約4000円)です。


このパックツアーもう予約ではちきれんばかり、既に今から予約しても何年待ち(!)だそうです。


ヨーロッパ人の人生を楽しむ姿勢、快楽をとことん追及する姿勢、そして余計なストレスをためず、

何をおいても自分の幸せに貪欲な生き方って私は結構好きです。


ミズエ