聖なる予言 | ピアソラの蜜柑

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オレンジの街での生活

「聖なる予言」

ジェームス・レッドフィールド著、93年の世界的ベストセラーです。


カテゴリーとしてはSF(スピリチュアル・フィクション)に入ります。


さっき読み終わって、まだちょっと衝撃を受けている最中です。


簡単なあらすじは、


主人公の中年男性はふとしたことからペルーで発見された古文書のことを知ります。

紀元前600年に書かれたものですが、その古文書には20世紀後半になって人類が意識変革を行うことについての予言が記されているというのです。

その意識変革を行うのに必要な「知恵」が第一、第二、第三、と第九まで書かれています。

人の魂の意味に触れた深遠な九つの知恵。

ところがペルー政府が何らかの理由でその写本を隠滅させようとしている。


というような内容です。


例えば第一の知恵は「偶然の一致」の重要性に気付くこと、とその写本は言っています。

主人公はまさにその教えに従って偶然の一致を大切にしていると次々と思いがけない体験をします。

その「知恵」は体験を通じてこそ学べる性質のものだから災難に巻きこまれたと思っているうちに

それが実は次の「知恵」を獲得する為のアレンジメントであったということに気がつくのです。


要するに世の中「偶然」なんてことはありえない。

どんな災難も不幸も苦しみも幸せも人との出会いもささいな出来事もそのすべてに理由があり、

それは次へのステップに進む為の布石であるということです。


例えば第二の知恵は「エネルギー」ということを写本は教えてくれます。

それは人は勿論、物体、植物にもエネルギーは存在しているということです。

こんなセリフがありました。

「私達が美しいと感じる物は違うかもしれません。でも私達が美しいと思うものの本質的な性質はみな似通 

 っています。考えてみてください。

 何かを美しいと感じる時、その物の存在感が増し、輪郭や色がくっきりと鮮やかになるとは思いません 

 か?とても目立ちます。輝いています。他のそれほど魅力的でないものに比べると、ほとんど虹色に輝い 

 て見えるでしょう。」


人は皆エネルギーを持っています。(オーラとも言っています。)

そのエネルギーをいつも高く保持していなければいけない。

何故なら人が意識を集中し、ものの美しさや個性を賞賛するとそこから沢山のエネルギーを受け取ることができます。そして自分からもエネルギーが流れ出してその対象物を満たしていくそうです。

「毎日愛情を持って育てた植物はその他大勢の普通に育てられた植物よりも成長が早い。」

というような実験も行われています。


反対に例えばAさんがBさんを頭ごなしに叱りつけたり、恐怖を与えたりするとします。

するとBさんのエネルギーはAさん吸い取られ、Aさんにはエネルギーが充満し、

自分が一層強くなったような錯覚に陥ります。

しかしBさんは反対にエネルギーを吸い取られたが故、自分が突然無力な存在に思え、

実際以上の虚無感に襲われます。



長々書きました。



最後の方はかなり神ががりになってきて「ちょっとそれは・・・?」と思う部分もありました。

それにこの本が言っていることはよく考えたらものすごく普通のことです。


先進国にゆくほど人間はイライラしていて人間関係はギスギスしてきます。


要約すれば「自分に自信を持って自分以外のものに愛をもって接しなさい。」ということです。

でも普段の生活で以外と忘れてることが多いです。


読み終えて心が少し掃除されたような気持ちになりました。


今からこの続編の「第十の予言」と読みます。


(ちなみに私、宗教心とか全然ありません。)


ミズエ