降り立つのは何年振りだろう。
我が母校、慶應義塾大学日吉キャンパス。
地下鉄や私鉄の乗り入れで様変わりした駅を降りると、
銀杏並木の緩やかなスロープが
十年前と変わらぬ姿で出迎えてくれた。
さかのぼれば十年前。
この地で明け暮れたのは英語劇。
どういう巡り合わせでそんな事になったのか。
未だに良く分からないけどとにかく没頭して、
そして今もその延長線上を歩いてる。
歩いてしまっている、の方が正しいか。
その頃の感覚が期せずして体を駆け巡り、
何だか気恥ずかしい。
後輩の稽古を見に行くのは本当に久しぶり。
今年演出を務める大野クンは
ハイリンドの稽古場に入り浸り、
劇場にまで手伝いにきてくれた。
僕もそっちの稽古に遊びに行くよ、
と思わず約束したのが6月。
気付けば次の稽古が目前、
慌てて馳せ参じた次第でして。
初めて役者を経験する現役大学一年生達は
お世辞にも上手いとは言えない。
要求に応えられずにもがく。
凄いエネルギー。
毎日120%で頑張ってるのだろう。
そしてそういう子達から目が離せない。
「気付いた事あったら言ってください」
という真っすぐな視線に
逆に色々貰いました。
こちらも『フラミンゴの夢』、
間もなく始動です。