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吉屋 信子 嶽本 野ばら
国書刊行会
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昭和初期に書かれたエス的な乙女小説、高等女学校に通う少女たちの物語です。

エスというのは、恋愛感情に近い友情。レズビアンというより“百合”ですね。


おもな登場人物は、同級生である三人の女学生。

軟派(遊びや恋愛重視)の女王、陽子。硬派(真面目なガリ勉)の代表、一枝。

そして、そのどちらにも属さない自由主義者と呼ばれる主人公の牧子。


お嬢様学校なのでしょう、皆さんお金持ちです。言葉遣いも丁寧で可愛らしい。

度々、合間に仏蘭西語を交えてくるあたり、かなりのハイカラさん揃い(ノ∀`*)

中でも、陽子の父は財界の大立物らしく、とびきりのお金持ちのようです。

牧子を振り回す小悪魔(陽子)の自由奔放さは、面白くもあり恐くもあります。


乙女たちの、恋心にも似た友情と、微妙な三角関係が描かれている作品です。


巻末には、嶽本野ばらさんによる注釈が細かく書かれているため、

当時使用されていた単語の意味などが詳しく解ります。おもしろ注釈にも注目☆


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