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百鬼夜行シリーズの第一作目。平成十七年には映画化もされました。
読み終えた達成感を久しぶりに味わうことのできた作品です。
聞き慣れない言葉が多いためか、読むことに時間がかかってしまいました。
読み始めから惹き付けられて已まないのは、文章や展開はもちろんのこと、
やはり、個性豊かな登場人物たちの魅力が大きいのではないのでしょうか。
殊に、京極堂にはやられました。お慕い申さずにはいられません(*´Д`*)
陰陽師の出立ちで登場した際には、惚れてまうやろォォォ!と叫びそうに。
幽霊や妖怪、民俗学や宗教、はたまた心理学を含む医学的な内容など、
興味深い要素が存分に詰め込まれている、なんとも贅沢な推理ものでした。
恐怖するだけでなく、笑えて和めるような部分も多くあります。
読み終えても、頭がなかなか現実に戻りません。没頭しすぎでしょうか。
とにかく面白くて、読んでいて楽しいと純粋に思えました。
個人的には、小説を読むというより漫画を読む感覚に近いかもしれません。
これでようやく、魍魎の匣へ進めます。新作までの道のりはまだまだ遠い…
わすれなぐさ (吉屋信子乙女小説コレクション)
posted with amazlet at 08.11.29
吉屋 信子 嶽本 野ばら
国書刊行会
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昭和初期に書かれたエス的な乙女小説、高等女学校に通う少女たちの物語です。
エスというのは、恋愛感情に近い友情。レズビアンというより“百合”ですね。
おもな登場人物は、同級生である三人の女学生。
軟派(遊びや恋愛重視)の女王、陽子。硬派(真面目なガリ勉)の代表、一枝。
そして、そのどちらにも属さない自由主義者と呼ばれる主人公の牧子。
お嬢様学校なのでしょう、皆さんお金持ちです。言葉遣いも丁寧で可愛らしい。
度々、合間に仏蘭西語を交えてくるあたり、かなりのハイカラさん揃い(ノ∀`*)
中でも、陽子の父は財界の大立物らしく、とびきりのお金持ちのようです。
牧子を振り回す小悪魔(陽子)の自由奔放さは、面白くもあり恐くもあります。
乙女たちの、恋心にも似た友情と、微妙な三角関係が描かれている作品です。
巻末には、嶽本野ばらさんによる注釈が細かく書かれているため、
当時使用されていた単語の意味などが詳しく解ります。おもしろ注釈にも注目☆


