刺青・秘密 (新潮文庫)
谷崎 潤一郎
新潮社
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七作から成っている、谷崎潤一郎氏の短編集。

フェティシズム満載でお送りしています、といった一冊です。


「刺青」と「秘密」は、表題になっているだけあって良作なのですが、

個人的には「少年」という作品がとても興味深いものでした。

尋常小学校に通う少年たちが、マゾヒズム的な遊びに熱中していく・・・

といった内容のため、読んでいてハラハラしてしまいます(^ω^;)


谷崎作品は本書が初めてなのですが、綺麗な文面にうっとり☆です。

文体・表現の仕方に関しては、一番好きな作家さんかもしれません。

短い貢の中で、こんなにも惹かれてしまうとは思いもしませんでした。


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文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)
京極 夏彦
講談社
売り上げランキング: 14966


百鬼夜行シリーズの第一作目。平成十七年には映画化もされました。

読み終えた達成感を久しぶりに味わうことのできた作品です。

聞き慣れない言葉が多いためか、読むことに時間がかかってしまいました。


読み始めから惹き付けられて已まないのは、文章や展開はもちろんのこと、

やはり、個性豊かな登場人物たちの魅力が大きいのではないのでしょうか。

殊に、京極堂にはやられました。お慕い申さずにはいられません(*´Д`*)

陰陽師の出立ちで登場した際には、惚れてまうやろォォォ!と叫びそうに。


幽霊や妖怪、民俗学や宗教、はたまた心理学を含む医学的な内容など、

興味深い要素が存分に詰め込まれている、なんとも贅沢な推理ものでした。

恐怖するだけでなく、笑えて和めるような部分も多くあります。


読み終えても、頭がなかなか現実に戻りません。没頭しすぎでしょうか。

とにかく面白くて、読んでいて楽しいと純粋に思えました。

個人的には、小説を読むというより漫画を読む感覚に近いかもしれません。


これでようやく、魍魎の匣へ進めます。新作までの道のりはまだまだ遠い…


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wasure
吉屋 信子 嶽本 野ばら
国書刊行会
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昭和初期に書かれたエス的な乙女小説、高等女学校に通う少女たちの物語です。

エスというのは、恋愛感情に近い友情。レズビアンというより“百合”ですね。


おもな登場人物は、同級生である三人の女学生。

軟派(遊びや恋愛重視)の女王、陽子。硬派(真面目なガリ勉)の代表、一枝。

そして、そのどちらにも属さない自由主義者と呼ばれる主人公の牧子。


お嬢様学校なのでしょう、皆さんお金持ちです。言葉遣いも丁寧で可愛らしい。

度々、合間に仏蘭西語を交えてくるあたり、かなりのハイカラさん揃い(ノ∀`*)

中でも、陽子の父は財界の大立物らしく、とびきりのお金持ちのようです。

牧子を振り回す小悪魔(陽子)の自由奔放さは、面白くもあり恐くもあります。


乙女たちの、恋心にも似た友情と、微妙な三角関係が描かれている作品です。


巻末には、嶽本野ばらさんによる注釈が細かく書かれているため、

当時使用されていた単語の意味などが詳しく解ります。おもしろ注釈にも注目☆


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