6日に歌舞伎座昼の部Aプロを見た。骨寄せの岩藤は巳之助の岩藤がやや迫力に欠けた。私が見た日は三階の客席ほとんどが高校生だったが、彼らは土手のばらけた骨が集まって、宙を飛ぶ岩藤の霊になったことを理解していないと思う。あそこは焼酎火を骨から岩藤の霊に飛ばしてつながりを表す方がいいだろう。それに比べて鳥居又助の方は義太夫の糸に乗っての演技に長足の進歩を見せた。自分の過ちを嘆くあたり、舞台に風が吹かずにやれたことは大きい。これは多分、又五郎の安田帯刀が巳之助を指導して支えたこともあるだろう。また、芝翫の望月弾正もラスボス感が凄く最後の大立ち回りは仁木弾正のようだった。時蔵の二代目尾上はやや大人しい印象。種太郎の志賀市は、この子役の大役を立派に演じきった。歌昇のインスタを見ると琴の稽古をだいぶ頑張ったようだ。亀蔵、萬太郎、新悟などアンサンブルも良かった。最後、七代目菊五郎の多賀大領が扇を掲げて決まると万雷の拍手だった。
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