【質】とはなにか?
『いきなりステーキ』に行って
きました。
『いきなりステーキ』は、
その名の通り、いきなり
ステーキだけを食べられます。
その『いきなりステーキ』
に入って、席について
真っ先に言われたことに
耳を疑いました。
その言葉とは、…
『サイドメニューは
何にいたしますか?』

『いきなりサイドメニューかぁ~い!』
量り売りなら…
ステーキは、こちらが食べたい
グラム数を量り売りです。
300gとお願いすると、
300gを切ってくれます。
その時、ほとんど300gなのに
ビックリします。
302gとか、297gとか…。
目分量で切っているのに、
ほとんど300gなのです。
『いきなりステーキ』では、
グラム数に単価をかけるので、
多少、多くても少なくても
問題ないのですが、…
いきなりステーキの様に
量り売りではなくて、
金額が一定の店であれば、
隣の人と同じメニューを
たのんだのに、量が全然
違ったら困りますよね。
自分が多い方に当たったら
いいのですが、少ない方に
当たったら怒りますよね。
優れた指標
このブログを読んでいる人で、
平均という言葉を知らない人は
居ないと思いますが、
お肉を切る事を例にとって
復習してみましょう。
木村さんというコックさんが、
5回お肉を切って量ってみると、
302g、297g、304g、299g、
298でした。
平均は、全部を足して5で割るので、
(302+297+304+299+298)
÷5=300になります。
同様に田中さんというコックさんが、
5回切ったら、320g、270g、340g、
290g、280でした。
こちらのの平均も、
(320+270+340+290+280)
÷5=300ですから、平均を比べると
同じになります。
しかし、田中さんの切ったお肉では、
少ない人は270g、多い人は340g
ですから、70gも差があります。
私が、270gの方を出されたら、
間違いなく厨房に乗り込みます!
さてここに、もう一人のコック、
柴田さんがいたとします。
彼が切った肉の重さは、
311g、309g、309g、310g、
311gだったとします。
平均は、
(311+309+309+310+311)
÷5=310
ですから、300gが規定の量だと
したら、少し多いです。
しかし、彼にクレームは来ないでしょう。
なぜなら、彼の切った肉にはほとんど、
差が無いからです。
平均と言うのは、非常に優れた
指標です。平均を聞けば、何となく
その全体像がつかめた気になります。
しかし、このお肉の量一つとっても、
平均だけでは、全体を把握できている
とは言えません。
バラツキ
より全体を把握していると言えるでしょうか?
それは、バラツキです。
それぞれの数値が、平均と
どの位離れているかの指標を
付け加えると、より全体を
正しく把握できます。
先ほどの3人の5回の重さと、
その平均からの誤差を比べて
みましょう。

すると、どうでしょう。
柴田さんが一番平均からの
バラツキが無いことが
わかります。
平均からのバラツキが少ない
という事は、同じ重さに切る
感覚は持ち合わせているのです。
今310gになっている平均を、
300gに修正できれば、
誰よりもうまく肉を切れる
という事になります。
逆に田中さんの切るお肉は
バラツキが多いと言えます。
提供するサービスの質が
一定していないのです。
真実の瞬間
100-1は、いくつでしょうか?
普通に考えれば、99ですよね。
では、100回お肉を切るなかで、
いつも、299g~301gに切って
いたとします。
99回はうまくできました。
しかし、最後の1回だけミスって
しまって、なんと200gに。
そして、その200gのステーキが
あなたの前に出てきたら、
どう思うでしょうか?
『コック呼んでこぉ~い!』
って言いますよね。
切る側は100回のうちの1回の
失敗でも、食べる側は、
1回のうちの1回です。
その1回が、お客様があなたに
する評価になります。
なのです。これは
ユストゥス・フォン・リービッヒの
もっとも悪いものが、全体を決定する
という最小律の法則をわかりやすく
表した式です。
このふぞろいの板の長さの樽の水が
一番低い板の高さまでしか入らない様に、
もっとも悪いサービスや製品が、
あなたの会社の評価になるのです。
平均を良くすることも大事ですが、
同じ位に、いやそれ以上に大切な事が、
バラツキをおさえる事なのです。
よく【質】が良いとか悪いとか、
言いますよね。
この【質】とはなんでしょうか?
【質】とはバラツキのない事です。
つい一番成績の良い人が目に留まり
がちですが、一番目をかけるべきは
成績の良い人ではないかもしれませんね。
どの位のバラツキが
ありますか?
今日のタナーの一言
【バラツキ】を管理する
このブログは、私がマネージメントゲーム(以下:MG)を通して、MG開発者である西順一郎さんから学んだ事や、清水信博さんをはじめとしたMGの諸先輩方より学んだ事を中心に、私というフィルターを通して、経営に役立つ情報をお届けしています。
■あなたの想いは、従業員の皆さんに伝わっていますか?
経営者の想いや考えは、経営者自身が考えている以上に伝わっていません。
私は、経営シミュレーションゲームであるマネージメントゲーム(MG)をとおして、
- 経営とはなにか、
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を伝えます。
経営を疑似体験する事で、
経営者の考えている事が
伝わりやすくなります。
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