市バス・地下鉄の運賃は高いのか?

 京都市の市バス・地下鉄は運賃が高いとよく言われる。市バスは、均一区間230円で、大阪や神戸などの多くの地域では210円、地下鉄は、初乗り220円で、大阪の180円・神戸の210円と大差ないようにも感じる。
 
 
わたしは、ひとと公共交通を優先する「歩いて楽しいまち・京都戦略」の実現には、京都市の方向性とは一致しない点もあるが、いろいろと考えられる。
 

  運賃について

海外では、交通渋滞の緩和(車優先からの転換)とCO2排出量の削減等の目的で公共交通の無料化を実施している都市が少なくない。ここには、海外と日本の公共交通の考え方(行政と市民が担うのか、利用者が担うのか)に大きな違いがある。
 
海外では、黒字経営を目指す(運賃収入に頼る)よりも、よりよい公共サービス(高齢者や子供など、すべての人に等しく移動の便利さ)を提供することを重視している。だから、公立学校や図書館、道路同様に、税金や補助金で支えることがあたり前という考え方がある。
 
一方、日本では、運賃収入等に頼る民間企業的な運営が求められ、独立採算で黒字化するのがあたり前という考え方である。
 
新型コロナウイルス感染症のまん延によるお客様数の減少は、これまでの民間企業的な運営だけでは、公共交通の経営が成り立たないところにまで来ている。
 
公共交通は、単に移動する手段だけではなく、ソーシャル・インクルージョンや公平性の問題、街の活気や景観、地球温暖化など、さまざまな自治体の政策と深く繋っている。
 
※社会的に弱い立場にある人々を含むすべての人を地域社会で受け入れ、共に生きていく、という考え方。
 
 
 

  データ活用について

一昨年、福岡市の西鉄(西日本鉄道株式会社)に、利用客の利便性向上と乗務員の労働時間短縮を両立させた運行ダイヤの最適化に向け、ICTを活用した次世代のバス事業などの視察に寄せて頂いた。
 
具体的には、バスの走行実績や乗降に関する統計データを活用し、停留所ごとの乗車・降車の需要を分析し、出発地・目的地ごとの需要や運行本数、方面別の利用者数などを地図上に可視化する。
 
また、運行経路の需給状況やバス一台ごとの運行状況についても捕捉し、路線の混雑具合や潜在的な需要の把握なども可視化する。
 
将来的には、人口統計や気象情報などのオープンデータとの連携やAIを活用した需要予測などの活用も想定している。
 
京都市でもできないのかと議論もさせて頂いたが、データ取得に欠かせない乗り降りで2回の情報を取得する「ツータッチ」ではなく、降りる時のみの情報を取得する「ワンタッチ」が主流で、変更するには、コストがかかるとの事だった。
 
神戸市では、今年の3月16日から「ツータッチ」と、4月1日からツータッチの促進のための「利用に合わせたポイントが貯まるサービス」が導入された。その予算を調べると、令和2年度予算で11億7050万円支出されている。(令和3年4月1日現在、神戸市バスの車両は517両・京都市バスの車両は816両)

  地域独自のICカードについて

京都市では、さきの「行財政改革計画」の成長戦略の中にも、ICカード等のデジタル技術を活用した「京都カード・京都ポイント」による市民の利便性の向上と市内での活動・消費の推進を掲げている。
 
敬老乗車証の見直しにあたり、(公共交通だけでなく、地域の買い物でも使える)独自のICカード(マイナンバーカードの活用も含め)はできないのかとの議論もさせて頂いたが、これもコストの面でハードルが高そうな結論に達した。
 
熊本市では、2016年3月に県のバス協会等(バス約1000両他)が中心となって、地域独自カード「くまモンのIC CARD(熊本地域振興ICカード)」が導入された。導入にあたり、バス協会は、約8億円、熊本市交通局も、1.68億円の費用をかけている。
 
また、2018年3月3日から高松琴平電気鉄道(琴電)では、地域独自カード「IruCa(イルカ)」が導入している。その総事業費は8.37億円の費用がかかり、少なからずの負担が強いられる。
 
ただ、総事業費の全額を負担したわけではなく、国(1/3)や都道府県、周辺自治体からの支援も活用されている。
 

  わたしの思い

「ツータッチ」や「地域独自のICカード・ポイント還元」などには、多額のコストがかかるのは事実であるが、わたしは大変に有効な取り組みだと感じている。(京都市では、前乗り後降り方式の拡大に令和3年〜5年度に約10.5億円を予定していた)
 
また、運賃に関しては、財政が厳しいから、値上げの議論になるのではなく、一層のこと、大幅な値下げも検討すべきではないのかとも思っている。
 
海外の無料までは、やりすぎだと思う。しかしながら、大胆に、地域独自のICを活用し、運賃均一100円(年間カード使用料1000円)にするくらいのインパクトのある改革が必要なのではないか。
 
その財源としては、利用者の負担はもちろん、公共交通の考え方の転換で行政からの一定の財政的な負担(敬老乗車証は約50億円負担している)や、滋賀県で検討されている交通税、茅野市で実施されたクラウドファンディングなどの活用も考えて、試算してほしい。
 
 いずれにせよ。発想の大転換で誰もがありえない、それは無理だという常識はずれな改革を進めることがいま、求められているのではないだろうかとわたしは思っている。
 
今後、京都市の重点戦略でもあるひとと公共交通優先の「歩いて楽しいまち・京都」の政策や敬老乗車証の制度等と、どのように歩みを合わせるのかにも注目し、市民の皆さんの生活と都市活動を支えるために、どのようにして「市民の足」を守っていくのか新たな経営計画の策定を楽しみに待ちたい。
 
(結)

 

 

おまけ

 

やはり、文章が長すぎる

と自分でも自覚し、読んでもらえる

ブログにするには

リズム感とコンパクトさを痛感

 

ブログの作成には

スマートフォン(pixel5)を

使用している

 

最近、小さい画面も

少しずつ、見にくくなってきたのは

実感し、メガネを上げて

画面を覗き込んでる

自分がいることに気づいています(笑)

 

それよりも気になるのは

自分の指の感覚!

 

これまでは

バソコンのブラインドタッチのように

テキパキとスマホのフリックで

入力を素早くできていたのだが…

 

目が悪いのか、指が悪いのか

はたまた、頭が悪いのかは

わからないが、誤入力が目立つように

なってきた

 

自分では、若いつもりではいるが

だんだんと、新しいものに

ついていけなくなるのは

こんな感覚なのかと実感し始めている

今日このごろです(トホホ)

 

 

以上、誰かに聞いてほしい

どうでもイイ話

※( )内は、心の叫び
 

 

    

1日生きることは

1歩前進でありたい

 



昨日の京都府内の新規感染者は421名

京都市内は230名(経路不明155名)

 京都市の防災情報は

 

 

世界と戦う

西京極のオリンピック選手

 

  ○  

 

大本里佳選手🏊

競泳(女子400mリレー)

 

予選9位

 

  ○  

 

中村輪夢選手🚲

自転車競技(BMXフリースタイル)

 

決勝5位

 

  ○  

 

応援ありがとうございました🇯🇵