中央保育園の移転計画について質問【2013年6月25日】 | 田中しんすけ オフィシャルブログ Powered by Ameba

中央保育園の移転計画について質問【2013年6月25日】

今日も胸を張って、元気よく!!

福岡市議会議員田中しんすけです。


今日は6月定例会の一般質問最終日です。
田中しんすけはこの日、民主・市民クラブの3人目の質問者として登壇して中央保育園の移転計画について質問しました。
この件については昨今、新聞・テレビでクローズアップされて以降、地域の方々から多数のご心配の声、疑問の声が寄せられていました。当該予定地の取得については、この春の予算審議で議会としては同意しているところではあります。しかし、園児の保護者の方々にとどまらず、多くの市民の皆さまの厳しいご意見に耳を傾けるにつけ、一議会人として、わが会派としては、去る予算審議において十分なチェック機能を果たせなかったことについて、率直に反省すべきとの思いを強くしています

このような前提に立って、私は中央保育園の「移転予定地の選定にあたっての検討の経緯」や「議会・市民への情報提供」が適切であったのか、また、今回の中央保育園移転計画の前提にある「本市の保育所整備に係る方針」がどのような内容であったのか、という点に絞って当局に質問しました。

(※なお、この日の田中しんすけの質問の様子は、以下のリンクから動画で見ることができます)

「福岡市議会放映(録画映像)」

http://www.gikai-tv.jp/dvl-fukuoka/2.html


田中しんすけ オフィシャルブログ Powered by Ameba-一般質問でも登壇


以下、質問の内容と答弁概要について一問一答形式でまとめましたのでご一読ください。

=====

【移転先候補地の選定プロセスについて】

(質問内容)

〇現予定地を最適と判断するまでにどのような検証があったのか?いつ、どのような枠組み(予定候補地が何件で、具体的にどのような事前調査・情報収集を行ない、どのような判断基準で絞り込んだか、その過程で地権者となる相手方とはどのような交渉を行なったのか)で、どのような議論を行ったのか?

(答弁概要)

○平成23年5月頃から7月頃に調査、検討。
○現地近隣を調査し、候補地6カ所を選定
○土地登記簿謄本で敷地面積、土地所有者の状況や候補地ごとに法的検討を行い、可能となる定員拡充規模を把握
○建物の有無などによる早期の取得可能性
○6カ所の土地所有者などとの交渉はしていないが、こども未来局において、現地に建物がなく用地の取得が比較的容易で、定員の拡充が可能な現在の移転予定地を選定。
○候補地s彫り込の判断基準としては、「定員拡充の規模」や「早期の取得可能性」により現在の移転予定地を選定。


【議会への情報提供について】

(質問内容)

○議会に対して、いつ、どのような場で、どのような内容が報告されたのか?
○本市が現在の予定地を議会に報告した際、選定プロセスはどのように説明されたのか?

(答弁概要)

○平成23年9月議会及び平成24年6月議会における第2委員会で報告。
 ■平成23年9月報告内容
「中央児童会館等の再整備について」 
・早期の入所児童の安全性の確保や天神地区における高い保育需要に対応するため,中央保育園を単独で現地近隣へ移転改築とする事業スキーム変更の報告。
 ■平成24年6月報告内容)
「中央保育園移転予定地について」
・移転予定地,面積,予定定員,今後の予定について報告。
○平成24年6月議会報告の際は,移転予定地・面積・予定定員・今後の予定についての報告のみ。選定における経緯などのプロセスは報告していない。


【保護者とのやり取りの経緯について】

(質問)

中央保育園に子どもを預ける保護者の方々からは、周辺環境や前面道路、避難経路等について、以前から心配の声が上がっていたと聞いているが、

〇保護者から本市に対してこれら諸点に関して最初に申し入れ・相談があったのはいつのことか?

〇その後、説明会も含めて本市と保護者との間でどのようなやり取りがなされてきたか?

(答弁概要)

○保育所運営事業者が平成24年7月に行った保護者説明会で、移転予定地の周辺環境や前面道路安全確保などの要望が出され、福岡市にもその旨の報告有り。
○保護者説明会は、4回実施。
 ・第1回-平成24年7月25日(法人)
 ・第2回-平成24年7月27日(法人)
 ・第3回-平成25年1月22日(法人)
 ・第4回-平成25年3月18日(法人・福岡市)
○4回目は福岡市も出席し,下記の対策内容など法人と合同で説明。
→前面道路の路側帯カラー化、送迎時における警備員の配置、街灯設置、複数避難経路の確保について合同で説明。
※その他今後もできる限りの対策を講じる旨説明。
○その後も,保護者とこども未来局長、部長その他関係職員との協議を複数回実施。


田中しんすけ オフィシャルブログ Powered by Ameba-市長に対して所見を求める様子

以上の質問を通して明らかになったのは、土地の選定プロセスに関しては余りにも杜撰で、その件についても議会に対して十分な説明を行っていなかったという点です。しかし、特に議会への説明については「議会への適切な説明は行なってきた」という理解しがたい答弁が

また、移転予定地の周辺環境(ラブホテルに近接)や前面道路の狭隘対策、災害時の避難経路の確保に関して保護者や保育士の方々から不安が上がっていることについて指摘。このようなことが生じたのは、議会への情報提供が不十分だったことに加えて、本市の園や保護者に対しての向き合い方や説明不足等、すなわち「本市の事業の進め方」に問題があったからではないかと言及し、この点については当局に対しても猛省を求めたところです。


その上で市長に対して、

〇改めて外部の有識者に意見を聴くなどの手法で移転先の検証を行なうべきではないか?

〇これまでの本市の保育行政にかかる考え方を聞くにつけ、「待機児童(数)の解消を至上命題に据えるあまりに、望ましい保育環境を確保するという視点がスッポリと抜け落ちているのではないか」と大変憂慮している。これらの状況を踏まえると、中央保育園の移転計画についてはこれまでの整備方針および移転先予定地が本当に適切だったのか、いま一度「立ち止まって再考する」ということが必要ではないか?
と質問しました。

さらに、市長が保護者や保育士の方々による面会要請を断り続けていることに対しては、「その政治姿勢に問題がある」と厳しく指弾しました。
これから、議論の場所はこども未来局を所管する第2委員会に移されますが、民主・市民クラブは会派をあげて、この問題について徹底議論を行なっていきます。

田中慎介