心理学で人生を楽にしたい!
そんな目線で心理学を勉強中の
いちご大福と申します
前回は
子供を「悪い子」にしない教育
について書きました
子供を教育していると
つい「良い子」「悪い子」と
子供を大人の価値観で評価して
そんなことするのは悪い子だよ!
なんて怒ってしまうことも
あると思いますが
これは
子供を注意する方法としては
効果が低いうえに
子供の自尊心を傷つける可能性がある
ということを説明し
どんな風に注意すれば
行動を修正しやすいのか
を簡単に説明しましたね
子供を注意する方法について
書いていこうと思います
子育て中の方や
教育に携わる方は
是非読んでみて下さいね
今回の内容
子供の物語をそのまま受け入れる
指導の前にまず共感
適切な解決法を教えてあげよう
例えば
子供がお友達を叩いて泣かせた
なんてトラブルが起こったとします
親や管理者としては
ひゃー
って感じの事態ですよね
叩いた現場に
自分がいる場合でも
後で人から聞いた場合でも
咄嗟に
「なんで叩いたりしたの」
と子供を問い詰めてしまうことも
あると思います
そうすると子供は
「だって、お友達が
遊んでたおもちゃを取ったから」
のように
叩くに至った直接の原因を
説明するでしょう
…でも、
多くの場合
子供が話したことは
起こった事のほんの一部で
本当はおもちゃで遊ぶ順番を
子供が守らなかったから
友達に取られた
なんて場合もありますよね
そんなことが発覚すると
「やっぱりあなたが悪いんじゃない」
と余計に子供を
怒ってしまったりします
そしてそうすると
その先、子供が何を言っても
言い訳にしか聞こえなくて
聞く耳が持てない
なんてことも…
もしかしたら
同じようなことを
先に友達がやったから
子供もおもちゃを貸さなかった
という場合もあるのに
親が聞く耳を
持ってくれないと
子供は
親は自分の気持ちを
分かってくれないと
受け入れて貰えない思いを抱えて
反発して怒ったり
悲しくて泣いたりと
気持ちが不安定になり
結果、
「叩いてはいけない」という
一番大切なことを
素直に受け止められない状態
になってしまう可能性があります
これは困りますね
割とありがちな
子供とのトラブルですが
なんでこんなことに
なってしまうのでしょうか?
その原因は
大人が子供を
裁判にかけてしまった
ことです
大人はつい
何かトラブルが発生すると
何が起こって
どちらが悪いのか
または
どちらがより悪いのか
を確認しようとしがちです
叩いた理由を聞くときも
情状酌量の余地があるかを
確認するために
聞いているようなところが
ありますよね
子供に何があったのか
確認するのは
確かに必要なことなのですが
そんな
裁判のような聞き方
をしてしまうと
子供に限らず人間なら
なるべく自分が
不利にならないようにしたい
と思うのが自然なことです
今回の例で言えば
自分が約束を
守らなかったことは言わずに
友達に遊んでたおもちゃを取られた
という事実だけを
説明してしまったわけです
これを
卑怯なことと感じる人も
いるかも知れませんが
自分を守るための自然な行動
なんです
未熟な子供なら尚更
仕方のないことなので
怒ったりする必要はありません
でもこれでは
正しく事態を把握することすら困難
になってしまいますよね
ではどうしたらいいのか?
大切なのは
子供が安心して
話せる状況を作ってあげる
ことです
まず
認識して欲しいのは
大人は子供を裁判にかける
必要はないということ
大人が目指すゴールは
子供に罰を与えることではなく
良くない行動を修正すること
のはずですよね?
そのためには
どちらが悪いか
あるいは
どちらがより悪いかを
判断する必要はありません
下手をしたら
裁かれるかも知れない状況で
安心して話せるわけない
ですよね
子供が安心できるのは
どんな自分でも受け入れてもらえる
という状況です
では
具体的にどうすれば子供は
「受け入れてもらえた」
と感じるのか?
それは
子供の話を親がそのまま
受け止めたときです
子供の話す内容は
完全に子供の視点からみた
子供の体験した物語
なわけですが
これは当然
事実とは違うことがあります
今回の例で言えば
子供が話したのは
「おもちゃを取られた」という
事実のほんの一部な上に
「取られた」という表現も
あくまで子供の主観で
お友達の視点で見れば
自分の順番が来たから
「貸してもらった」だけで
「取った」つもりは
ないかも知れません
でも
子供に
「受け入れてもらえた」
と感じてもらうためには
子供の感じた子供の物語を
そのまま受け止める
必要があります
なので、
相手の子がどうとか
事実はそうじゃないとか
そういう
反論はいったん
全部わきに置いておいて
「そっか、おもちゃを取られたと思ったから
叩いてしまったんだね」
のように
子供の話した物語を
子供が感じたまま
繰り返しましょう
意識してほしいのは
「おもちゃを取られたから」
ではなく
「おもちゃを取られたと思ったから」
という
子供の主観を反映する
表現方法です
子供が
事実に合わない
自分本位の主観を
話したときに
それを
事実として受け入れるのは
常識を持った大人としては
難しいことですよね
でも
事実として受け入れるのではなく
ただ単に
子供が思っていることとして
受け入れて
それを反映させるのは
そんなに難しくないと思います
こうやって
子供が思っている物語を
反論も否定もせずに
そのまま子供に伝えるだけで
子供は
「受け入れてもらえた」
と感じやすく
その後で
「どうしてお友達は
おもちゃを取ったんだと思う?」
のように
優しく質問することで
自分にとって不利なことも
あまり怖がらずに話せる環境を
作ることができます
子供が素直に
自分に不利なことを
話したあとで
「それはあなたが悪いね」とか
「どのみち叩くのはよくない」のように
いきなり正論で
子供を注意してしまうと
せっかく作った
「受け入れてもらえる空気」が
一気に壊れてしまう
可能性があります
子供が
受け入れてもらえない
裁かれるかも知れない
と感じるような
不安な精神状態では
やはり
「叩いてはいけない」という
大切なことが
伝わりにくくなります
子供の話を
受け入れて聞いたあと、
「叩いてはいけない」という
大切な話をする前に
もう一つ重要になるのが
共感を示すことです
共感を示すというのは
「あなたはこう感じたんだね」
のように
相手の感情を
こちらが分かっている
ということを示すことです
今回の例でいうと
「おもちゃを無理に取られて嫌だったんだね」
とか
「おもちゃを渡さないといけないのは
分かっていたけど、もっと遊びたかったんだね」
とか
「前にお友達も
おもちゃを渡してくれなかったから
渡したくなかったんだね」
のような感じで
ただただ
子供の話を聞いて
子供のその時の気持ちを代弁する
だけでいいんです
子供の感情を
良い悪いで判断する
必要はありませんので
「そんな風に考えちゃダメだよ」
なんて、
感情を否定する必要はないですし
ましてや
「そんな風に思うなんて意地が悪いよ」
なんて、
人格を否定する必要もありません
子供が
どんな感情を持っていても
その感情をそのまま受け入れて
「私は分かっているよ」
と示すことが共感です
共感してもらえると
子供は
「分かってもらえた」
と安心するだけでなく
自分の感情を
手放すことができます
怒っていた子は怒りが落ち着き
泣いていた子は
悲しみが落ち着くんです
友達を叩くような
激しい怒りに囚われ、
怒られるかもと
不安な気持ちでいっぱい
だった子供から
そういった
感情が消えたときに
やっと、
子供は大切な話を
ちゃんと聞ける準備ができるのです
子供の主観の
物語を聞いて、共感して
子供の感情が落ち着いてきたら
やっと
子供に大切なことを
話す段階です
でもここで焦って
怖い顔や大きな声で怒ったり
子供を否定して傷つけたりすると
子供の感情が乱れて
振り出しに戻ってしまうので
気を付けましょう
子供に大切なことを教えるのに
怒ったり責めたり
する必要はありません
むしろ逆効果なので
やめましょう
子供は
意地悪だから、わがままだから
お友達を叩いたわけでは
ありません
自分の望みや気持ちを
伝えたり叶えたりする
適切な方法が分からなくて
ちょっと乱暴なやり方を
してしまっただけなんです
なので、
適切なやり方を
教えてあげればいいんです
まずは、
叩く、人に危害を加える
という行為だけは
誰であっても何があっても
許されない
ということは
きちんと伝えましょう
これだけは
本当に大切なことなので
優しく、でもしっかり伝えましょう
(当然親も叩いちゃダメです)
その際
「自分が叩かれたら
どんな気持ちになるかな?」
「叩かれた友達はどう感じたかな?」など
子供と友達の感情について
話ができると
子供の
人の心に対する理解が
深まるのでなお良いです
また、
「叩く」というやり方では
子供の気持ちや望みは
周りには伝わらないことを
教えてあげましょう
「もう少しおもちゃで遊びたい」
「前に友達も順番を守らなかった」
「突然取り上げられたら嫌だ」など
いろんな気持ちがあったのを
「叩く」という行動で
解決しようとしてしまったわけですが
叩いても
何も良いことは起きない
ということを
子供はその時
身を持って
体験しているはずです
周りから咎めを受けるのも
そうですが
友達を叩いた子供自身、
感情が爆発して
叩いてしまっただけで
それでスッキリ良い気分
なんてことは
おそらくありません
(ビンタしてスッキリみたいな番組ありましたけど、
多分そんなことにはなりません)
嫌な気持ちは残ったまま
プラス罪悪感まで
ついてくるものです
なので
「お友達を叩いて、今どんな気持ちがする?
スッキリして良い気分?」
のように、その時の気持ちを
優しく聞いてみましょう
そして
「叩いたりしても、
あなたの気持ちは友達には伝わらないし
何も良いことがないよね?」
と伝えた上で
暴力ではなく
言葉で自分の気持ちを伝える
という方法を教えてあげましょう
「もう少し遊ばせて欲しい」
「前に順番を守ってくれなかったから嫌だ」
「突然取り上げないで」と
自分の気持ちは
言葉にしないと伝わらない
ということを
教えてあげるのです
小さい子供の場合は
自分の気持ちが分からなかったり
上手く言葉に出来なかったり
することもあるので
その時は
大人を頼っても良いということも
教えてあげましょう
そしてもう一つ
「あなたの気持ちと同じくらい
友達の気持ちも大切なものだから
どうしたら仲良く遊べるか
一緒に考えようね」のように
自分の気持ちを伝えて
終わりではなく
お互いの気持ちを
尊重する必要があることも
伝えられると完璧です
「叩いちゃダメでしょ!」
「友達と仲良くしなさい!」
と厳しく怒っても
どうすればいいのか
分からなければ
子供は実行できません
もう一度簡単に
おさらいすると
- 子供目線の物語を受け入れる
- 共感を示して子供の気持ちを落ち着かせる
- 子供や相手の気持ちに触れながら、今のやり方は良くないことを説明する
- 自分の気持ちを言葉で伝えることを教える
- 自分の気持ちも相手の気持ちも尊重しながら、どうしたら仲良く出来るか話し合う
いきなり
こんな完璧にするのは
難しいと思いますが
でも
最初の2つだけでも出来ると
そのあと子供が
割と落ち着いて話が聞けるので
実は、慣れてくると
親も子供も
楽だったりします
注意しなきゃと思って
必死で怒ってるのに
子供に
泣いたり怒ったりと
反発されたら
親だってしんどいですよね
好きで怒ってる人は
あまりいないと思いますし
怒鳴って気分が良い人も
多分いないはずです
ちょっとずつ
試してみて下さいね
子供のトラブルと
落ち着いて向き合うのって
簡単ではありませんが
少しでも参考になれば幸いです
もし
どうしても子供に対して
感情的になってしまう…
とお困りの方は
研修価格のカウンセリングを
定員は越えたのですが
もう少しだけ延長しようと
思っているので
是非LINE登録を
よろしくお願いします
(登録してもいきなりカウンセリングとは
なりませんので安心して下さいね☺︎)
もしよければこちらの記事もお読みください
今回はここまでです
最後までお読みいただき
ありがとうございました
次回は
反抗期って何だろう?
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