個人的にはまあまあ信用していたN-NOSE検査。

 

九大かどっかの助教研究員(たぶん医学部ではない) が起業して売り出した検査で、東山紀之や仲間由紀恵がCMに出ています。

尿を提出して癌がいれば線虫が集まってきて教えてくれるよ~、ってやつです。

 

何人かの患者さんには薦めてしまったのですが、結論から言いますとこの検査はダメっぽいです。私が薦めてしまった方、すみません。

 

すでに確立された癌のスクリーニングとしてPET検査というものがありますが、こちらは以前紹介したように放射性同位元素でラベルした砂糖水を注射して、癌が発生している部位があればそこに取り込まれて癌を見つけてくれるという検査です。これらで癌が確定した10名の尿をN-NOSE検査に回したら全例 “低リスク判定”だったという衝撃の報告。

 

私は逆でPET検査で癌はみつからず、N-NOSE検査では

E判定の超高リスク (笑)。

 

これはすい臓がんも判定できるセットでしたので、そちらは低リスク判定でした。

 

ブログで書くからには!ってことでもう一回1万5千円支払って受験、今度はD判定。

 

答えが合っていない上にデータの再現性も低いようです。

 

これは癌を発症している人を見落とし、癌ではない人を癌の可能性が高いと言っているに他なりません。

 

HIROTSUバイオサイエンスの言い分としてはPETでは描出できない初期のガンを線虫が嗅ぎ分けている可能性があるので定期的に検査を受けてね、ってことですが、ここまで読んでいただけるとN-NOSE検査が全く無意味である可能性すらあることがお分かり頂けると思います。

 

一番いいのはN-NOSEを受験した人にその後の健診で癌が見つかった、見つかっていない、という情報を収集させてもらって解析するべきと思うのですが、数回受験した私は全くフィードバックする機会がありませんでした。多分情報収集をしていないか、お客さんに見せられるデータが無いんだろうと推察されます。

 

もし自分がHIROTSUの社員だったらA~E判定それぞれでどれくらいの確率でどの癌が発見されたというデータは絶対集めるけどなあ。

 

ということで、私はN-NOSE検査は薦めませんし、今後自分で受けることもありません。2-3年に1回のPET検査、毎年の久留米市の特定健診(受けたことないけど、、)で充分かと思います。

 

もし会社内にN-NOSEの検査結果とその後どれくらいの受験者が癌と診断されたかを結びつけたデータがあるなら是非発表してほしいなあ。興味津々。

 

 

 

※診察予約はこちらから ↓ (初診、ID不明でも利用できます、完全予約制です) 

 

http://7.mfmb.jp/90065640/index.php

電話 0942-46-3387 (受け付け終了時は留守電です)
久留米市 田中耳鼻咽喉科クリニック