昨夜
六本木トリコロールシアターの
朗読劇も無事に千秋楽を向かえました。

今回は御案内状も作らずに
いましたが、御来場くださいました
お客様に心から御礼を申し上げます。

また、今日はとても悲しい訃報が
続きました。

お一人はスタッフの御父上、
僕よりもお若いと聞いています。
病室に泊まり込みをしていたスタッフより、
ご家族で見送れたとの話がありました。
とても寂しそうな電話で
なかなか言葉が見つかりません。

数時間後には八千草薫さんの訃報を
ネットニュースで。

八千草さんは僕が最初に芝居をして
初めて台詞を受け止めて下さった
女優さんです。
日本テレビ「春のもつれ」という
連続ドラマでは、
僕は、画家を演じておられる
八千草さんを慕う青年役でしたが、
今まで過ごしてきた
九州の田舎町で歩いている人を
見たことがない、
次元の違う美しさで
役作りなど全くいらないなぁと
心が動いた事を今でも覚えています。

それから2.3年後には
「俺たちの旅」でダメな息子役を
演じさせていただきました。
なんと嬉しかったことか。

僕はまだ芝居が下手で
不安も大きな日々でしたが
あの、八千草さんなら
広い心で受け止めて下さる、
そんな安心感がありました。

それから40年以上の歳月が
過ぎていますが

どこでご一緒しても全く変わらない
妖精のような女性ですから
八千草さんが天に召されるというのが
不思議でなりません

ある意味、本来のお姿に近くなられた?
ということでしょうか?

上手な言葉が見つかりませんが
そんな思いもします。

残された僕らは寂しいかぎりです。

ご冥福を心よりお祈り
申し上げます。