母(ばば)との時間 | セラセラケセラ

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歩いていけば

なるようになる!

なるようにしか

ならない


qué será, será

ケ セラ セラ

20240428

 

母(ばば)を看取って2回目の初夏

 

あの頃の わたしたちの毎日が

思いだされる

 

母(ばば)に

ゆっくりゆっくり、始まっていったであろう

物忘れの日々

 

本当に、何気ない所から…

 

メガネを置いた場所

本をしまった場所

買ったものがいくつも重なり

水道が流れ続け

お風呂から「ぼこんぼこん」と沸騰の音

 

母(ばば)の部屋のテレビの前で

 

「 物わすれに 注意すること  (ガス) 」

 

と書かれたメモを見つけたのは

要介護1がスタートをしてからだった

 

母(ばば)の部屋の中に

色々なものがきれいに重なり残っていく

 

せんたくもの ほこり ラップに包んだ食べ残し

空いたペットボトル 小さなビニールにちゃんと入ったゴミ

冷蔵庫の中には 色の変わった煮物 お刺身 おとうふ ごはん

 

ゴミを出す日が分からなくなり

お風呂に入りたくなくなり

粗相した下着が ビニールに包まり棚の奥に隠され

 

歩くのが辛くなり

外に出られなくなり

寝て起きる時間が バラバラに なっていったのは、

いつからだった...か

 

「 この頃ね、頭のなかが ぐちゃぐちゃ しているの 」

意識がしっかりしているであろう時 

そう言って 笑った 母(ばば)

 

 

ごめんなさい 今年の3回忌

いろんな事情で、

札幌まで会いに行けなくなってしまった

 

あなたが元気な頃は、

ずーーーと反抗期だった わたし

 

今では

いつでも どこでも

母(ばば)との時間を

 

忘れられずに いる