なぜ人間関係の生きづらさは3歳までのママの抱っこで決まるのか? | サイコセラピスト(心理療法士) 棚田克彦 公式ブログ

こんにちは。

サイコセラピストの棚田克彦です。

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私たち人間は

胎児としてお母さんの

おなかの中にいるときから

へその緒を通じて

母子間の「身体的なつながり」

を経験しています。










そして、

出産直後からの約3ヶ月間は

お母さんと赤ちゃんとの「身体的なつながり」が

愛とスキンシップに基づく「愛着のつながり」へと

成長していく大切な時期です。










赤ちゃんはお母さんのおなかの中で

お母さんの声や心臓の音を聞きながら育ち、

生後も約3ヶ月間はその音を

覚えているといわれています。










そして、

育つにつれてだんだんと

お母さんの匂い

お母さんの笑顔

お母さんのお乳の味等が

お母さんの胎内で聞いていた

心音や血流の音に置き代わって、

「身体的なつながり」から

愛情とスキンシップに基づいた

「愛着のつながり」

へと育ってゆくのです。










乳幼児期に愛着の問題を抱えた子どもは、


・まだ小さいのに親を避ける


・転んでケガをしても親に泣きついてこない


・同じ年頃の友達ができない


・やたらウソをつく


・長男(女)が次男(女)を執拗にイジメる


・弱いものイジメや動物イジメをする


等といった不適応を

呈するようになります。










また、

乳幼児期に抱えた

愛着の問題は後になって、


・不安障がい


・摂食障がい


・うつ病


・解離性障がい


・境界性パーソナリティ障がい


・機能不全家族(アダルトチルドレンのアルコール依存)


・虐待


等のリスク因子となることも

わかっています。










私には2人の子ども

(長女5歳&長男9ヶ月)がいますが、

近所のママ友(パパ友?)や

幼稚園の先生方、

小児科の先生方等とお話をしていると、

『子どもに抱っこ癖をつけると良くない』

みたいなことを未だに信じている方がいて

驚かされることがあります。










「日本の精神医学、心理療法の普及は

 非常に遅れているんだな」と。










かつて

1950年代初期のアメリカでは、

「子どもを育てるときは、

 抱っこをしないで、

 良いところをほめ、

 悪いところを罰することで

 いい子が育つ」

という行動療法派の考え方が流行りました。










行動療法派の考え方は日本にも導入され

母子手帳にも書かれていたようです。










ところが、

アメリカでは数々の研究報告から

行動療法派の誤りに気づき

1960年代に入ると

「赤ちゃんは抱っこして、抱っこして育てるもの」

とすぐに修正がなされました。









一方、日本はと言うと、

その後も「抱っこ癖」という言葉が広まり

「子どもをずっと抱っこしていると、抱っこ癖がつくからよくない」

という迷信が、

母から娘へ

お姑さんからお嫁さんへと

伝え続けられようになってしまいました。










そうしたことを言う人の中には

専門家も含まれているから大変な驚きです。

専門家であるにも関わらず、

最新の論文に目を通したり

学会に参加をしたり等の

キャッチアップを全くされていないのでしょうか?










さらには、

近年は女性の社会進出を背景に

夫婦共働きの家庭も多くなり、

「赤ちゃんはママが抱っこをして育てるもの」

という考え方が

時代の流れに受け入れられなくなりました。










今の時代に、もし誰かが

「子どもが大きくなるまでは

 お母さんが責任を持って

 いっぱい抱っこをして育てましょう。

 子どもを夜まで保育園や託児所に

 預けてはいけません」

のようなことを仮に言ったとしたら、

その人は袋叩きに遭うでしょう。










赤ちゃんはママに抱っこされることで

安心感や満足感を味わい、

自分の世話をしてくれる人との

愛着関係、信頼関係を結びます。










赤ちゃんのときに

たくさん抱っこされて育った子どもは、

成長するにしたがい安心して親の元を離れ、

自立・独立していくことができます










昔の日本では

赤ちゃんを母乳で育て

お母さんが赤ちゃんを

抱っこしたり、背負ったりして

家事や畑仕事をするのが

普通だったと聞いています。










そうやって母親からたくさんの

スキンシップ(抱っこ)を与えられた子どもは

巣立ちをした後、

大人になって人生の問題に直面したときに

自分を励ましてくれる「母親の存在」を背中に感じ

自信を持って問題に挑戦できるのです。










親が子どもに与えることができる一番の財産は

お金や会社、不動産等を残すことではなく

自信を持って自立・独立し

自分の力で人生を切り開き

自分の手で幸せや成功を

掴(つか)み取る能力

ではないでしょうか。










母子間の安定した愛着関係は

子どもを一生幸福にしてあげられる「財産」であり

すべての親が子どもに与えることができる

「魔法のプレゼント」なのです。










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お楽しみに。


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サイコセラピスト 棚田克彦