病気と家族との密接な関係 | サイコセラピスト(心理療法士) 棚田克彦 公式ブログ

こんにちは。

サイコセラピストの棚田克彦です。

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最近になって多用しているカウンセリングのやり方に

「人や病気の症状に対して

エンプティチェアを使う代わりに

実際の人を使って代理人を立てる」

という方法があります。




たとえば、

クライアントがある病気の症状を訴えるとき、

(1)クライアントの病気(の症状)

(2)クライアント自身

(3)クライアントの両親

(4)クライアントの兄弟

(5)クライアントのおじいちゃん、おばあちゃん

・・・等など

に対して代理人を選び、

クライアントの直感にしたがって

ワークショップ・スペースに配置します。




すると、

しばしば発見するのは、

(1)クライアントの病気(の症状)

との関係性から、

(2)から(5)の誰かに(非常に強い)反応が現れることです。




このとき、

(1)クライアントの病気(の症状)

の原因が、

クライアントの家族システムの中に存在するのではないか?

との仮説を立てることが可能となります。




●カウンセリング事例(女性、38歳)●



(セラピスト)
症状について話して下さい。




(クライアント)
乳がんが再発しました。
(恐れと怒りでこわばったような表情をしている)。




(セラピスト)
もし、その乳がんに性別があるとしたら、
それは女性ですか、男性ですか?




(クライアント)
(しばらく考えて、)男性?




(セラピスト)
いいえ、女性です。




(クライアント)
夫と離婚をしたので、
原因は夫かと思いました。




(セラピスト)
違います。女性です。
(会場を指して、)この参加者の中から、
乳がんと、あなた自身と、それぞれの代理人を
直感で選んでから、位置と向きを配置して下さい。




(クライアント)
はい。




クライアントは、
クライアントの代理人を配置してからその2m程度後方に
同じ方向を向かせて乳がんの代理人を配置した。




(セラピスト)
あなたは私の隣に一緒に座っていて下さい。
何が起こるか観察しましょう。




(クライアント)
はい。




しばらくするとクライアントの代理人がゆっくりと後ずさりを始め、
ついには乳がんの代理人に対して背中からもたれかかった。
乳がんの代理人は、それを両手で抱えるように受け止めた。

クライアントの代理人は目をつむったままの状態で
乳がんの代理人に対してもたれかかっている。




さらにしばらくすると、
クライアントの代理人は姿勢を起こして振り返り、
乳がんの代理人に抱きついて泣き始めた。

乳がんの代理人もクライアントの代理人を
抱きしめながら泣いている。




(セラピスト)→(クライアント)
これが答えです。
わかりますね。




(クライアント)
はい。




(セラピスト)→(クライアント)
乳がんが、途中からお母さんに変わりました。
あなたとお母さんとの関係は?




(クライアント)
うまくいっていません。




(セラピスト)→(クライアント)
あなたの家族に何が起きましたか?




(クライアント)
私には兄がいたのですが、
生まれてから数週間後に遺伝的な病気で亡くなりました。
私が生まれる前のことなので、私は兄のことを知りません。
それで、私が生まれるとき、母親は男の子が欲しかったんです(泣)。
私が生まれるときは難産だったようで、
母も私も命が危ない状態になったそうです。
子どもの頃から母に
「お母さんは本当は男の子が欲しかった。
お前のせいでお母さんは死にかけた。お前は欲しくない子だ」
といったようなことを言われてきました。




(セラピスト)
では、
あなたのお兄ちゃんの代理人を選んで配置して下さい。




【後略】




「ファミリー・コンステレーション(家族布置)」の

創始者バート・ヘリンガーによると、

女性特有のガン(乳がん、子宮がん)や

腫瘍(卵巣腫瘍)等の疾患は、

母親との関係性に原因を見い出せるそうです。




周囲のそうした病気の人たちを見ていて

「なるほど」と思う部分が全くない訳ではないですが、




私自身、ファミリー・コンステレーションを使うように

なったのが比較的最近であることから、

彼の主張の真偽を確かめる程のカウンセリング実績を

持ち合わせていません。





しかしながら、

あれだけの人が何の根拠もなしに

適当なことを言うはずもないので、

今度、バート・へリンガーの弟子であるヴィナイが

7月に来日した際に

ファミリー・コンステレーションの病気に対する

アプローチ方法について詳しく教えてもらおうと思います。





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オーストラリア・ノーザン・リバーズ・ゲシュタルト研究所創設者兼所長


   スティーブ・ヴィナイ・ガンサー(Steve Vinay Gunther)氏


   『ファミリー・コンステレーション(家族布置)』ワークショップ


        (日時)7月14(土)、15(日)、16(祝)
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サイコセラピスト 棚田克彦