なんかもう、

きょうは久しぶりに怒りメーターが満タンになるような出来事があったので、

ブログを書くには書きますが、

最初に最近食べて美味しかった、

「汁なし担々麺」の画像を貼り付けることで、

少し落ち着こうと思います。

 

 

 

広島市内、としておきます。

看板にも汁なし担々麺を謳っている、

イチオシメニューが汁なしのお店へ入店しました。

 

注文する時に気付いたんですが、

汁なし専門店には珍しく、「辛さを選ぶオプション」がないんです。

全ては、お店の調合する辛さがすべて、という。ある種バクチのようなお店なんですが・・・

 

 

 

これが、しっかりと辛くて

出汁も肉も、

全てにおいてパーフェクトな汁なし担々麺でした。

いや、驚いた。

 

 

辛さ耐性の強い田中が、「辛いな」と思うほどだから、

一般的には相当辛いはずなんですが、

それでも、ただ辛いだけじゃなく、麺もタレも具材も、すべてのバランスがパーフェクト。

久しぶりにキレのある汁なし担々麺を食べた心地です。

 

 

ただ、お客の中には辛いのが苦手な人もいるはずなので、

そういう人にはどう対応するのだろうかと。

そっちが気になりました。

 

すし職人みたいな板さんが、

黙々と調理するタイプのお店です。

お客が辛いと言っても「黙って喰え」と言うのかな?

なかなかストロングスタイルなお店なので、また通ってみようと思いました。

 

 

 

 

はい、ここまでがいつもの食レポブログです。

 

 

ここから先は、ビジネスに関するお話を。

 

 

 

最近のブログにも書いていますが、

「3月」というのは、我々のような地域で活動しているビデオ屋・写真屋が、

最繁忙期と言ってもいい季節なのです。

卒業・卒園・入学・入園が次から次へと撮影依頼があり、

緊張感のある毎日で、日々ゲッソリしながら過ごしている、そんな期間なのです。

 

仕事場で、撮影した素材を整理していた3月の夜中21時。

田中の携帯に一本の電話が・・・!

 

遅い時間だから友人かなと思ってスマホ画面を見ると、

最近ご無沙汰している女性社長(年上)からの着信でした。

 

何事だろうと出てみれば・・・

 

のっけから自慢話・話・話!

 

やれ、どこぞの商工会の講師として呼ばれた話や、

 

やれ、地元歌手の作詞をてがけた話や、

 

やれ、自分の会社は東京に支店を出す話や、

 

やれ、息子が地元の名士の娘と結婚した話の猛ラッシュ。

 

 

 

田中が昔から知っている女性社長なので、

無下に電話を切ることもできず、

ハンズフリーのスピーカー状態で通話して、

手は動かしながら、素材整理の作業を続けていました。

 

 

20分くらい「しゃちょーさんすごいでしょ💕」話が続いた後で、

 

「ところでね、田中さん・・・」

 

急に声を潜めて、

トーンを一変させてきました。

 

 

「あなたにお仕事を頼みたいのよ」

 

 

お!やっと来た。

そういうことなら、前説抜きで、単刀直入に話してくれよ・・・。とは言えず、

なんでしょうかと聞き返す。

 

「わたしが作詞した〇〇って歌手のPVを作って欲しいのよ」

 

 

女性社長さんは、地元のおばさん歌手(普段はスナックのママ)に作詞をしたご縁で、

歌手のPVも作ると豪語したみたいで。

だけど、映像制作の経験やスキルのある社員は、女性社長の会社におらず。

 

そこで旧知の田中に、「撮影と編集」をしてもらえないかと電話・・・という次第でした。

 

 

(あの異常な分量の前説はなんだったんだ・・・)とは思うものの、

仕事となれば頭を切り替えて、ちゃんと仕事は受けないとな。そう思って話を聞いていると・・・

 

「田中さんプロでしょ?だから、私が構成を考えるから、その通りに作って欲しいの。

ギャラは・・・簡単な作業だから、5000円でどぅお?」

 

 

あ!

と、一瞬で冷静になりました。

 

そして、

強い言葉で返すでもなく、

務めて冷静に、冷静に、応答しました。

 

 

「そうですね。プロなので、このお値段で受けるべきではないと、今聞いていて思いました。

ぜひ、御社の社員さんに、5000円のお小遣いをあげるから、

業務時間外でやってもらう・・・というのがベストじゃないですかね?」

 

なるべく感情が出ないように、抑えて発したつもりですが、

スマホの向こうの女性社長も何かを感じたのか、

 

「そうね。5000円ならうちの社員よね。田中さん、8000円?8000円なら、どうかしら?」

 

このまま数千円単位で、値上げ交渉するのも時間がもったいないので、

「冗談きついですね。エイプリルフールは少し先ですよ。おやすみなさい」

 

むこう側で、うんとか、ああとか、何か声が聞こえましたが、やんわりと「切る」ボタンを押しました。

かけ直してこなかったので、さすがに察したのでしょう。

いや、察してくれなきゃ大人としてヤバいですけど。

 

 

 

通話が終わって、しばらく一人作業をしながら、

オチとフリが完璧な話だなと思ったのです。

 

 

あの、異常なまでの「自分はイケてる」「儲かってる」「キラキラしている」

発言からの・・・

「5000円でどぅお?」「は、8000円なら・・・」という構成。

 

めちゃくちゃ笑える話やんか!と。一周回って面白くなってきました。

怒りゲージは満タンでしたが、

逆に笑いゲージも満タンになって来て、うまい具合に相殺し、打ち消してくれたのです。

 

 

まあおそらくですが、

女性社長の事業かプライベートか知りませんが、

そんなにうまくいっていないんだろうなと。

うまくいっていない人ほど、キラキラした感じを自己演出するもんです。

本当に軌道に乗っている事業主なら、まずプロに5000円で仕事を依頼することはないでしょう。

SNSでキラキラ投稿や、謎ポエムを投稿している人は、

たいてい、実生活でキッついことになっている、あるあるですね。

 

 

自分はこの女性社長とはそれなりの期間の付き合いですが、

SNSのプロフ欄に、

やたら代表取締役社長アピールがすごいなとは思っていました。

また、

口を開くたびに、

今まで男社会の中で、自分はジャンヌ・ダルクのように、気を張って生き抜いてきたエピソードを、

耳にタコができるくらい聞かされてきました。

 

女性が・・・男たちの中で戦って生きていく。

それはそれですごいことだと思います。

男の自分にはわからない苦労もされたのでしょう。

だけど、

それが過剰に出すぎてハレーションとなっていたら、逆効果じゃないですかね?

 

 

自分も今は小さな会社を経営していますが、

自分から社長と言うことはありません。

自称で社長を名乗るほどの人物でもないし、

まず自分で自分を社長さんと呼ぶ社長さんに、

出会ったことがほぼありません(・・・なんか紛らわしいな)。

 

”社長とアイドルは他人から呼ばれるもの”

 

他称だと思います。

自分から言うものじゃないと考えるんですが、皆さんはどう思われますか?

 

 

今回のケースは他山の石として、自分にしっかりとフィードバックさせます。

境遇や、実績、手柄を自分から語るもんじゃないし、

そして、仕事をする上では相手に相応のギャラを支払う。

当たり前のことなんですけどね。

 

他者に充分な料金が払えなくなるくらいなら、自分は会社を畳もう。

ほんと、いい勉強になりました。