前の記事からの続き。
ずーっと仕事用のビデオカメラを買おう買おうとしていまして。
そのタイミングで、先日Panasonicが、安価で4K60Pが撮影できるビデオカメラをリリースしました。
↓下記記事参照
32万円くらいで買えるのは相当な魅力で。
この機能でこの価格は、ここ数年、SonyもCanonもVictorもなしえなかった、スゴイことだったんです。
コロナ禍で、各カメラメーカーも、製造を控えめにしていたという事情もあってか、
我々のようなビデオ事業者は、喉から手が出るほど欲しい価格帯のカメラだったんです。
Twitterを見ていても、かなりのカメラマンたちがざわついているのがわかりました。
田中も4Kビデオカメラを持っていますが、
ミラーレス一眼カメラだったり、センサーサイズの小さいハンディタイプのカメラだったりで、
エースになりうるカメラの所有は、喫緊の課題でもありました。
本業として、ビデオカメラ事業をやっていますからね。
いつまでも4Kに未対応というのはマズいでしょう。
よって、あらゆる条件から、こちらの「HC-X2」という、
新発売で安価なカメラを買う・・・・・・一歩手前まで来ていたんです。
本当に一歩手前まで。
それがなぜ、3年前に発売された業務用機【AG-CX350】を買うに至ったのか?
きょうはどんどんマニアックな話になってきています。
おそらく、ここまでついてこれている人は1~2人かも?
でもいいんです。よくよく考えたら、このブログは「仕事のこと」をつぶやくために始めたもの。
いつのまにか「ラーメン」や「お好み焼き」の食べ歩きブログ、別名「田べログ」になってしまっていますが、
本来はこういうことを書くべきブログなんです。
話をカメラに戻しましょう。
NDフィルターが手動で可変できるとか、
ズームやアイリスやピントが3連リングで調整できるとかは
業務用機としては当たり前のことで。
なにより大きいのは、
SDI出力端子や、
LANケーブル直接挿して、webに撮りながらアップロード出来たりとか。ライブ配信に強いんです。
業務用機として、あって当たり前のものを完備しているというのも大きいですね。
この部分に関しては、「HC-X2」の格上モデル、「HC-X20」にも搭載されている仕様ではあるんですが、
この、外部出力端子のある・なしは、
田中が出入りするテレビ局の、現役カメラマンたちにも多数、相談しました。
そうそう、
今回新機材購入に当たり、ネットでのレビューはもちろん、
テレビマンたちの意見も、相当聞いて反映させたんです。
みんな、AG-CX350一択でしたが。
購入までに20日ほど期間があったんですが、
安くて最新の「HC-X2」にするか?
3年前のモデルだけど業務用機の「AG-CX350」にするか?
の攻防戦は、
最終的に〝業務用機”であるという理由で、
「AG-CX350」にしました。
最後の決め手は型番での判断となったんです。
※HCの表記は、歴代、家庭用機に付くという流れだったので
HC-X2が大体32万円くらい。
「AG-CX350」は、それより10万円以上高い・・・・・というのは、
零細企業である田中の会社的には、かなり大きすぎる出費です。
大きいんだけど、
どうしても「半業務用機」に舵を切れなかったのが率直なところです。
もう20年以上この業界にいると、
業務用とそうじゃない機材の耐久度の違いには、厳然たる差があることを、この目で見てきました。
ボディの材質からして違いますしね。
『100回使って故障する家庭用機材と、1000回使ってもまだ使える業務用機材」 と、
入社したての制作会社で先輩から教わったのが23年前です。
未だにこの言葉は、田中の中で生きています。
実際、家庭用機材だからと言って壊れるかと言えば、全部が全部そういう事もなく。
逆に、業務用機材でも壊れるときは壊れます。
だけど、
この先何百回と使うこと前提で導入するカメラとなると・・・
最後は10万円以上高くても、業務用機かな と、相成りました。
HC-X2がいいカメラだということは、事前の情報で知っていたから余計に、
20日間、悩みに悩みまくったわけです。
詳しくは書きませんが、
今回はカメラマイクも、今まで使っていたものの2段階上くらいのものを調達しました。
このビデオカメラで、今まで以上のいいものを「撮る・録る」つもりで、周辺機材を揃えたわけです。
本業に直結する仕事道具ですから、当然と言えば当然なんですけどね。
仮に、今回カメラや、その他の関わるものを総額すると、60万円近くかかったとしましょうか。
これはあくまでも仮の金額です。
では、その60万の10倍である、600万は、この3年くらいで稼がないと意味がない。減価償却できない。
会社としての利益を稼いでもらわないと、機材を更新した意味はないわけです。
趣味でカメラ撮影をしているわけではないので。仕事道具ですからね。
そのときに、現場数と耐久度を勘案すると、やっぱり業務用機じゃなきゃ、何年も一緒に働けないかなと。
あくまでも田中個人の感想です。
前田日明兄さんじゃありませんが、
「選ばれし者の恍惚と不安、二つ我にあり」が、胸に去来します。
もうすでに、購入してしまった以上、ここからはこのカメラがこの先の相棒になるわけです。
大判センサーでレンズの切れもバツグン 引いた時にワイド画格で撮影できる万能カメラで、この先どんな素敵な映像が撮れるんだろうというワクワク感は半端ないものがあります。
その逆で、
先にも述べたように、仕事として確実に結果を残せる機材であって欲しいという願いも同居します。
さあ、
こちら新機材のデビュー戦は、古巣テレビ局のドキュメンタリー作品になりそう。
いい画を撮ってくれ!
そして、
恍惚と不安と言いましたが、今は圧倒的にワクワク感が凌駕しています。