▲画像はイメージです

 

ある経営者の方から、

「田中君もロレックスくらい着けなよ。もう、経営者側なんだからさ」

と、言われて、自分はそんな余裕ないし、そんなお金があるんだったらカメラと三脚を増強します、と答えると、

 

「俺もそうだけど、みんなここで買ってるんだよ」

と、

アメリカベースのサイトだけど、実質中華が販売・発送するサイトを教えてもらった。

 

 

衝撃だったのが、

堂々と「ニセモノ」と表記して販売している点。

そして、全部が2万円以下、さらに言うと、数百円から数千円規模で様々なショップがサイト内に出店し、

偽ブランドを売っているという状況なのだった。

 

先述の社長曰く、前は中・韓に渡ってスーパーコピーという腕時計を購入していたが(ロレックスやフランクミューラーが定番だった)、

今ではネットで自宅に居ながら購入できる。

安すぎるとおもちゃみたいなものをつかまされるが、2万円台だとベルトもスチールで、それっぽく見える、とのこと。

 

その社長の人間性やモラルについてはここで述べるつもりはないが、

話を聞いていて、なんだかなあと思ってしまった。

 

 

 

自分の知り合いに、大ベテランのオカマのママがいるんだが、

こちらのオカマママ、いつもデカいことを言うわ、中身が伴っていないわ、

人望がないわ、下ネタ「しか」言わないわ、で、

田中もできれば可能な限り距離を置きたい人間なんだけど、

なぜか人生の節目節目でお店に行く、飲みに行く、という不思議な関係なのである。

 

もう10年くらい前になるかな。

 

田中がドン底のとき、

もう、仕事もいろんなことをやっては失敗、

会う人会う人に騙される、細かな借金を負う、結果大きな借金になる・・・みたいな。

絵にかいたような転落人生ど真ん中を歩んでいた時なんだけど、

いつものようにママのお店に行って、安酒あおって愚痴っていた時に、

どういうわけか腕時計の話になった・・・のかな?

経緯は詳しく忘れたんだけど、スーパーコピーでもいいからRolexが欲しいとか口走ったんだと思う。自分が。

 

そしたらオカマのママ、今までにないくらい厳しい表情になって、

 

「やめんさい!アンタ、ニセモノ身に着けたら、ニセモノの人生になるよ」

 

ピシャッと言われた。

 

その時は何言ってんだ?と、ちょっと反発したのがなんというか、自分もまだ若かったんだなと思うんだけど。

今となればその言葉の意味もわかる。

 

 

 

 

話は戻って、

多分、自分がこのサイトでブランドウォッチを買うことは今後はない。
 

先にも言ったように、そんな余剰金があれば、撮影機材の何かを買った方がよっぽど会社のためになる。

それは数千円でも数万円でも一緒。そんな無駄ができるほど遊びながら仕事はしていない。

 

腕時計は、時間が正確にわかればそれでいい。

 

特に放送や映像に関わる自分ならなおさらだ。

 

 

そういう意味では、決してブランドウォッチのような骨董品的価値がなくても、

国産の、シチズンの、ソーラー電波腕時計のほうがよっぽどいい。

 

ちゃんと時間を刻んでくれるし、軽いし丈夫だし。

お買い求めしやすい値段だし。

 

他メーカーで言うと、SEIKOならアストロン、CASIOならオシアナスとか、この辺のラインナップ。

 

 

ロレックスやピゲつけて、

映像業界みたいな過酷で血と涙と汗ばかりの肉体労働できるかって話。

 

高いものつけて仕事できるかっての。

 

 

仮に、周りのみんなが高価な外国ブランドウォッチをつけていても、

自分は最後まで国産腕時計をつけているんだろう。

 

もしも今のシチズン・アテッサが壊れても、新しいモデルのアテッサを買うんじゃないかな?
 

 

 

だって、本物だからね。

 

正確な時間を告げるという仕事をする意味では、本物の仕事をしてくれているから。

 

 

 

あの日、いい言葉を遺してくれたママ。

Forever・・・・・・

忘れない

いい人ではなかったが、なにか、印象に残る人だった

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・あ、ママはまだバリバリ生きています。