子供父さん物語り | ||||||
(この物語は、私の子供が小さい時に寝物語に話して | ||||||
いたものを思い出して書いてみました。コメントな | ||||||
ども頂けたら嬉しいです。) | ||||||
八、子供父さん『スイカを育てる』の巻 | ||||||
お姉ちゃんが『今日は私ぐらいの時の話にしてくれ | ||||||
る?』と言いました。『お姉ちゃんぐらいかい?じゃ | ||||||
あ今日も父さんがまだ小学校の時にあった話しを、し | ||||||
てあげようね。』と父さんが言いました。 | ||||||
子供父さんの夏休みは、どうゆうふうに始まったか | ||||||
は、前に話したよね。夏休みには、いつもの休みには、 | ||||||
出来ない遊びが、たくさん出来たので、とても楽しみ | ||||||
だったんだ。そんな、夏の始まりに起きた大事件の事 | ||||||
を話してみようね。とろで、子供父さんが、夏休みに | ||||||
どんな遊びをしたか、聞きたいかい?そうだな、何か | ||||||
ら話そうかな。魚捕りに、プール、セミ捕り、模型作 | ||||||
り。模型といっても、プラスチックの模型じゃないん | ||||||
だ。プラスチックの模型は、値段が高かったので、買 | ||||||
えなかったんだ。それで、近くの木工所からもらって | ||||||
来た、木を使って、いろいろな模型を作ったんだ。良 | ||||||
く作ったのが、船の模型なんだ。木を船の形にノコギ | ||||||
リで切り、カンナできれいに削ってから、紙やすりを | ||||||
かけ、磨いて形を整える。そして、プラスチックの下 | ||||||
敷きを、お母さんに怒られながら切るんだ。それで、 | ||||||
風よけの窓や、いすや電池の箱を、作るんだ。最後の | ||||||
お金で船のスクリューを買う。きりでスクリューが通 | ||||||
る、穴をあけて、スクリューをとりつけるんだ。次は、 | ||||||
モーターとスクリューをジョイントでつなぐ。最後に、 | ||||||
モーターの電線を、作った電池ボックスにつないで、 | ||||||
スイッチをつけて出来上がり。この船を持って、よく | ||||||
行ったのが、馬事公園の池なんだ。どうしてかと言う | ||||||
と、自転車で行けたからなんだ。行っては壊し、直し | ||||||
ては出掛けて、何回も行ったんだ。 | ||||||
その他にも楽しみはたくさん有ったさ。ある春休み | ||||||
のこと、子供父さんは、庭の隅にじゃまそうに置いて | ||||||
ある、大きなコンクリートの塊を見つけて、何か出来 | ||||||
ないか考えたんだ。そこで、良い事を思いついたんだ。 | ||||||
『庭の隅にあるコンクリートの塊を片付たら、そこに | ||||||
花壇をつくっていい?』とお母さんに聞いて、「いい | ||||||
よ」と言われたので、朝からコンクリートを壊しにか | ||||||
かったのさ。でも、厚さが10センチ位の縦横1メー | ||||||
トル位の大きさのコンクリートの塊はなかなか壊れな | ||||||
いんだ。大きなトンカチで何回も叩いても、少しづつ | ||||||
しか割れない。そこで子供父さんはよーく考えたんだ。 | ||||||
どうしたら少しでも早くコンクリートの塊が割れるか。 | ||||||
大きめのトンカチは、子供父さんには大きすぎて強く | ||||||
降り下ろす事が出来ないんだ。そこで子供父さんは、 | ||||||
コンクリートよりも堅そうな、自然の石を捜すことに | ||||||
した。そして、いつも行く空き地に行ってみたんだ。 | ||||||
そうしたら子供父さんには、持つのがやっと、位の大 | ||||||
きな石が見付かったんだ。それを高く持ち上げて、落 | ||||||
とせばあの堅いコンクリートも、簡単に壊れるに違い | ||||||
ないと思ったのさ。なんだって!そんな重たいものを、 | ||||||
どうやって家に持って帰るのかだって?そうなんだ。 | ||||||
そこが次の問題なんだ。持って帰りさえすれば、少し | ||||||
の間なら持ち上げられるし、落とす事も出来る。だか | ||||||
ら、コンクリートの塊を壊すことも出来るんだよな。 | ||||||
でも、子供父さんは、ちゃんと持って帰ることが出来 | ||||||
たんだ。どうやったかって?教えて欲しいかい?じゃ | ||||||
あヒントをあげよう。ある道具を使ったのさ、まず板 | ||||||
を一枚、それに紐が一本さ、それでどうやって運んだ | ||||||
かだって?まだ分からないかい。では教えてしんぜよ | ||||||
う、まず、紐を板に結び付け、板に石を乗せて引っ張 | ||||||
るのさ。(この方法は学校で教えてもらった「まさつ | ||||||
」の勉強を利用したのだ、子供父さん物語は、本当に | ||||||
勉強になるなー)の板や紐はどこにあったのかだって | ||||||
?その空き地には、道路の向こうにあるお風呂やさん | ||||||
が、お風呂を焚くのに使っていた、薪にする古い板や | ||||||
柱が、たくさん置いてあったんだ。だからその中から | ||||||
紐も一緒に捜し出して使ったのさ。 |