新紙幣が明日発行されると言う。
一万円札の顔となる渋沢栄一の出身地、深谷市では市あげての
記念行事で盛り上がっているようだ。
NHKの大河ドラマになったことで、その巨大人物像が全国に
知れ渡ったように思う。
私は中卒で地元の工場へ就職したのであるが、後にこの工場が
渋沢翁の関係した会社の子会社であることを知った。
現場で汗を流して働いているころの私等にそんな情報が入って
来るはずもなく、興味もなかった。
私の勤めたこの工場は青倉石灰と言い、秩父セメントが親会社であ
るということは薄々知っていた。
数年後、おもいもよらぬ東京本社転勤を告げられ上京した。
配属された職場は、親会社の企業グループが集結している
東京は文京区本郷、弓町秩父ビル(10階建て)の七階であった。
そこは秩父セメント社の子会社の本社がパーテイションで配置され
ていて、そこから始まった生活で渋沢翁とこの企業グループとの
関連を日々知るようになった。関連会社には「渋沢」姓の人もいて
そのゆかりの深さを思った。しかし、今になって新札の一万円の顔
に用いられるようになるなんてことは思いもよらぬことであった。
幸か不幸か、そういう会社へ勤めたことで、定年まで無事に勤あげ
、今の自分があることは紛れもない事実である。