顔見世夜の部『口上』レポ 2015年12月京都南座 | はじめての歌舞伎!byたむお

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あっという間に年の瀬ですね。

ということで、南座顔見世です。





1階は、鴈治郎さんへの竹馬が所狭しと並びます。

そして、地上階から、天空に近い最上階へ~



『口上』ですが、とにかく人数が多かったので、
一人ひとりの時間はかなり短かったです。

今回も坂田藤十郎さんではなく、
仁左衛門さんが皆さんに紹介する形でした。

もちろん一語一句、正確ではありませんが、
だいたいこういった内容です。



仁左衛門さん
「連日の満員御礼申し上げます。歌舞伎界にとっても大名跡、
関西にとっては思い入れのある名前、鴈治郎の名が南座のまねきに書かれましたのは、
大変おめでたいことでございます。」

秀太郎さん
「成駒家と松嶋屋は大変深い仲でございます。京都に産まれた鴈治郎さんですが、
小さいときに東京へ行ってしまわれましたが、こちらへ戻られ、
今では立派な上方の役者さんになられました。」

時蔵さん(立役の拵え)
「昼の部の『河庄』では小春のお役を、初役のときは(坂田)藤十郎さんに習い、相手役を務めさせていただき、今月は新鴈治郎さんがお相手です。親子二代の相手役をさせていただき光栄です。」

孝太郎さん(立役の拵え)
「鴈治郎さんは意欲的な一面もあり、松竹新喜劇の演目『幸助餅』を歌舞伎になさいました。」

海老蔵さん
「鴈治郎さんはお昼の芝居も真剣、そして夜の活動も真剣です(笑)。京都のどの店に飲みに行っても、鴈治郎兄さんの笑い声が聞こえてくるなと思うのは私だけでなく、京都の皆様も同じではないでしょうか。鴈治郎さんには、以前『勧進帳』で義経で共演して下さりました。当月はその息子さんの壱太郎さんの弁慶です。」

橋之助さん
「若い時分より仲良くさせていただいた鴈治郎さんの襲名、
東の成駒屋としてもこれほど嬉しいことはございません。」

左團次さん
「私の両親の生家は、初代の鴈治郎さんの家の斜向い。
そして私も中村玉緒さん(鴈治郎さんの叔母)とは、
麻雀にパチンコにと深い深いお付き合いをさせていただいております(笑)。」

梅玉さん
「正月の松竹座、歌舞伎座、博多座、南座と一年を通して、
襲名披露興行に出演させていただきました。
一年を通して、鴈治郎の名をだんだんと自分のものにしていってると感じました。」

我當さん
「この一年を通して襲名披露が行われましたことを大変嬉しく思います。」

東蔵さん
「一年を通して、鴈治郎さんは大変お太りになられました(笑)。
いえ、太られましたと申しましても体ではなく、役者が太られました。
細い木が太い幹になり、枝葉を広げ、大木になられました。
歌舞伎界の大黒柱となってくださると期待しております。」

進之助さん
「このおめでたい襲名に父とともに出られるのは大変ありがたいです。」

愛之助さん
「小学校の頃から、そして大人になっても可愛がってくださる
鴈治郎兄さんの襲名、まことにおめでとうございます。」

亀鶴さん
「二代目鴈治郎さんに子役で使ってもらって初舞台を踏んだ私が、
四代目鴈治郎さんの襲名にも立ち合えるのは親戚の一人としても大変嬉しいです。」

壱太郎さん
「父の四代目襲名の舞台に立てること、誠に有り難いです。
千穐楽まで無事に興行が行われますよう。」

扇雀さん
「兄が、我々にとってもっとも大事な大事な名を継ぐこと、
大変嬉しく思います。」

坂田藤十郎さん
「皆様からの披露の言葉ありがとうございます。
新鴈治郎を何とぞよろしくお願い申し上げます。」

鴈治郎さん
「生まれ故郷のご当地京都で襲名披露できますこと、誠に嬉しく思います。
今の私があるのもこうしてご来場いただける皆様のお陰でございます。
厚く厚く御礼申し上げます。
大名跡、鴈治郎の名を汚さぬよう、生涯をかけて芸道に精進する所存にございます。
皆様の叱咤激励のほどをひとえに乞い願い申し上げ奉ります。」


仁左衛門さん
「長口上はご迷惑、早速襲名披露狂言『土屋主税(つちやちから)』をご覧に入れます。応用のご見物を」


こんな流れでございました。



三匹の雁を追い越して、四匹目の雁が大きく羽ばたく襲名披露のお幕



売店には、鴈治郎手ぬぐいも売ってますよ。



お弁当は、上箱ずし(いづ重@八坂神社前)です。



番附(パンフレット)、2000円也(インタビュー無し)。高い・・・



売店にて、まさかの松緑かりんとう発売!