ご挨拶
最近、1日にネットにつなぐ時間が10分ほどという生活になるパターンのことが多く、
せっかくいただいているコメントですが、お返事できないこともございます。
しかし、必ず目を通しておりますので、お気軽にコメントなど下されば有り難いです。
たむお
月曜日のことになりますが、
スーパー喜劇『かぐや姫』
観て参りました。
スーパー喜劇「かぐや姫」
劇場に向かう前、喫茶『アラビヤ』でコーヒー。
目の前を上条恒彦さんが通ってお会計していかれました。
ちょっと感激。
『弁天娘男女白浪』
いよいよ開幕。
子どもが欲しいおじいちゃん&おばあちゃん、
お月様にお祈り。
「わしらは先が長くないから、できれば早めによろしく」
なんて調子のいいことを。
すると、あっという間に竹の中から、
15センチくらいのちっっっちゃ~い赤子誕生。
え~っっっっ!と驚いていると、
50センチくらいに成長。
「よし、名前をかぐやにしよう」
と決めたときには、
藤山直美1/1(いちぶんのいち)スケール、
5分ほどであっという間に成長です。
青竹を抱えて、ネズミを足で踏んづけながら登場。
(荒獅子男之助のパロディ)
キメ台詞は「どやさ」(feat. 今いくよくるよ)
実は月のお姫様のかぐやちゃん。
側近のうさぎが2匹。
春猿さんと猿也さんです。
「こっちはウサギだけど、お前はタヌキだろ」
と言われても
「ウサギだっつうの」
とニコニコ猿也さん。
しかし、お姫様は月での記憶を失っている(ようです)。
お姫様がいなくなったってことで、
月では大パニック。
月の女王は水谷八重子さん。
女王の貫禄、その一方娘思いの一人の母親。
「かぐやは月の世界の姫。将来は月の世界の女王。
その運命に逆らってはならぬ。」
冥王様の声が響きます。
市川中車さん(香川照之さん)の声。
「この船に乗らなきゃいけないんです。」
歌舞伎界に入ったときの記者会見がフラッシュバックしました。
中車さんの場合、運命を切り開いたという感じですが。
地球ではかぐや姫に求婚の5人組。
「弁天娘男女白浪」のパロディ。
傘には「志ら浪」ではなく「志らない」の文字。
花道に勢揃い。
日本土左衛門(博打に狂って川に投げ込まれた、『麻雀放浪記』?)
イカ天小僧菊之助(大酒飲みで尿酸値が気になる)
ただの波平(髪が一本しか残ってない)
赤星ジュウシマツ(ダメよダメダメ)
南郷鼻丸(花粉症に苦しんで、鼻がムズムズ)
そうそうたるメンバーでございました。
(元ネタは、日本駄右衛門、弁天小僧菊之助、忠信利平、赤星十三、南郷力丸)
主役格は土左衛門ではなく、
ただの波平
この人は、お公家さんです。
かぐや姫は、『三国志』の関羽の髭を持って来いとか、
『ヤマトタケル』のイノシシの牙を持って来いとか、
無理難題をふっかけたのですが、
無理とあきらめ、適当に偽物を造って求婚してきました。
かぐや姫が「そんなのあらへん。偽物や」というと、
へっぽこ五人男達「ないと知ってて探させたんか!」とキレます。
すると、かぐや「いや、猿翁さんの倉庫に入っとるわ~」
まさかの楽屋オチ!
ドタバタから大騒動となり、刀を抜いての立ち廻り。
突然現れて助けるのはイケメン月乃助さん。
なんと帝からの使者、帝もかぐやのことが気になって使いをよこしていたのでした。
そして、立ち廻り。
華麗な太刀捌きで敵を蹴散らす月乃助さんですが、
勢いに任せた刀がなんと。
切ってしまいました。
ただの波平の、
ただ一本の毛髪を・・・・
ここから悲劇の運命を転がり落ちていく二人。
月乃助さん&直美さん、
お公家さんに刀を抜いた、しかも(髪を)切ったとあっては大問題。
この恨みは恐ろしいこと、逆鱗に触れてしまい、
このまま都に帰れるはずもなく、江戸へ落ち延びていくのでした。
あれれ~。
『東海道四谷怪談』
電話のコール音が劇場内に響きます。
といっても、舞台上です。
ウサギちゃん、猿弥バニーの耳が光ります。
ササッと耳を取り耳にあて「もしもし。」
(説明すると、ウサギコスの耳部分を取り外して、受話器のように持ち、
猿弥さんが自分の耳に当ててます)
「えっ、月から・・、何・・」
(受話器の耳の光が弱くなって)
「あっ、電波、一本しか立ってないから。」
(かなり高性能なバニーフォンだなおい。)
「えっ、地球に来るの?」
月からの電話は「今から地球の様子を偵察に行くで~」なんですが、
猿弥さん勘違いして「月からかぐや姫のお迎えが来る」と思っちゃいます。
ということで、月乃助さん&直美さんを別れさせちゃえ作戦スタート。
春猿バニーが人間の娘に変装&誘惑。
伊藤家の娘のお梅ちゃんです。
(『東海道四谷怪談』のパロディ。月乃助さんが伊右衛門、直美さんがお岩さまですね)
春猿バニー 「なんで私こんな役やらなきゃいけないのよ。」
猿弥バニー 「俺が女装したら藤山直美みたいになるじゃねえか」
罪人の自分と一緒では幸せになれない、とかぐや姫との別れを決意して、
お梅ちゃんと一緒になると言ってしまいます。
悲しや悲し、かぐや姫は里に帰るのでした。
さてさて、そこに都からの使者。
月乃助さんは、もはやこれまでと覚悟を決めます。
しかし、・・・・
「皇太子がご病気。帝が跡継ぎを捜している。
月乃助さん、実はあなたは帝の子どもだったんです。
波平の(毛の)件は許すから、都に来てくれ」
わあ、まるでお芝居のような展開! (芝居です)
「それなら、かぐや姫と一緒になれる!」
かぐや姫を追いかけ、都に向かうのでした。
良かったね、月乃助さん&直美さん。
可哀想に、波平の毛。
舞台は都へ。
帝の妻は笑也さん。
美しい美しい美しい美しい・・・・・
かぐや姫、絶賛妊娠中。
世界初?
舞台での出産シーン!
舞台中央で椅子に座っているNAOMI、
元気よく「はぁっっ」という掛け声で、
スッポーン、
「う~ま~れ~た」
元気な、というより元気すぎる双子、
男の子&女の子です。
女の子は安寿(あんじゅ)ちゃん、
男の子は厨子王(ずしおう)くん。
ちょっとKIRAKIRAなネームかしら?
帝の位を継ぐべきか、いやそれとも身分など捨ててかぐやと一緒になるか。
子どもも生まれて悩む月乃助さんですが、
「運命にはあらがえぬのだ」
冥王様のお告げ(中車さんvoice)が聞こえます。
それは、かぐや姫にとっても同じこと。
かぐやも月の世界の女帝となる運命。
帰る決心をするのでした。
かぐや姫は安寿ちゃんを連れて月へ。
月乃助さんは厨子王くんとともに地球を。
さらば、さらば。
冥王様(中車さん)の声
「このまま別れるのはあまりにも辛かろう。
十二年ごとの七夕の夜に、天の川が晴れていたら二人を合わせてやろう。」
お迎えのウサギ型ワゴンが登場。
松竹座の花道上を宙乗りして、
かぐや姫&安寿ちゃんは帰っていきます。
ルパン三世を彷彿させる空中平泳ぎで
追いかける猿弥バニー。
「猿弥!」の大向こうに「ありがとうございます」と答えちゃうあたり、
サービス精神バッチリ。
そしてこの国を守る。
月乃助さん&厨子王は見送るのでした。
春猿バニーも残ってサポートします。
これにてフィナーレ、閉幕。
じゃなくて、休憩時間スタート。
あれ、終わりじゃないの?
『じいさんばあさん』
幕が上がると衝撃。
春猿おばあちゃんバニー。
白髪でコックリコックリ。
ヨロヨロ腰が曲がりまくったおじいちゃん。
月乃助じいちゃん。
イケメン男子に手を引かれています。
「厨子王や、母と別れて12年後は会えたが、
その12年後は雨で会えず、ようやくまた12年じゃな。」
そう、舞台はお別れから36年後。
月乃助さんは帝になって、すでに位を厨子王に譲っています。
着陸というか不時着?
上空から謎の物体が落下。
そこから出て来たのはふらふら怪しく徘徊する、
猿弥じいちゃんバニー
(吉本新喜劇を御存知の方は、茂ジイのビジュアルで井上竜夫さんの動きを想像して下さい)。
そして直美ばあちゃん、かぐやもよろよろ登場。
もしかしてあれは夫だろうか?気になる直美ばあちゃんですが、
お付きの猿弥バニーはセットの何かにぶつかるまで動きっぱなし、
ぶつかったら方向転換して動きっぱなし、
留守番してるルンバのようにつかまりません。
もしかして、あれは妻だろうか、
春猿ばあちゃんバニーに訊ねる月乃助さんですが、
耳が遠い上に「入れ歯忘れた」、
役に立ちません。
仕方ない、直美ばあちゃん、月乃助じいちゃん、
ヨロヨロと超低速牛歩戦術で歩み寄り、
ようやく舞台中央で手に手を取ります。
月乃助じいちゃん、息子にも少しでも母と対面させてやろうという親心で、
息子をさがしますが、直美ばあちゃん、
「時間はたっぷりありますから。」
そう、かぐや姫も娘の安寿に女帝の座を譲ったのでした。
こうしてめでたく、二人は一緒に暮らすこととあいなりました。
めでたしめでたし。
幕
カーテンコール。
あっという間にお婆ちゃんバニーから、
一幕目の若いフェミニンバニーに戻ってご挨拶の春猿さん。
その姿を見て「ずるい~、何で自分だけ若返ってんの」
という表情の猿弥おじいちゃんバニー。
主役、座頭のかぐや姫、藤山直美さんですが、
中央は水谷八重子さんに譲り、感謝の意を示しているのが印象的でした。
そして、
復活してました。
波平の毛!


