歌舞伎座
團菊祭五月大歌舞伎
十二世市川團十郎一年祭
平成26年5月1日(木)~25日(日)
昼の部
一、歌舞伎十八番の内 毛抜(けぬき)
粂寺弾正 左團次
小原万兵衛 権十郎
小野春風 松 江
腰元巻絹 梅 枝
秦秀太郎 巳之助
腰元若菜 廣 松
錦の前 男 寅
秦民部 秀 調
八剣玄蕃 團 蔵
小野春道 友右衛門
◆古風な味わいと歌舞伎味あふれる趣向の一幕
小野小町の子孫、春道の館を訪れた粂寺弾正。主人文屋豊秀への輿入れが延期されている春道の息女錦の前の病状を聞くことが目的でしたが、髪の毛が逆立つ奇病であることが分かります。考え込んだ弾正は、毛抜が急に踊りだす様子から、悪人の企てを見破ります。
弾正は豪快な面ばかりでなく、腰元や若衆に言い寄っては振られてしまうところもある明るく愉快な人物です。毛抜が踊るときに見せる弾正の見得がみどころのひとつにもなっています。愛嬌と知性を兼ね備えた人物を描いたおおらかな作品をお楽しみください。