昨今のコロナ禍では、失業者や若年の自殺者が増えた、
経済格差が広がったなど暗いニュースが増える傾向にあります。
生態系の頂点に君臨していた感のある人類が思いもよらず直面した危機は、
個人にも大きな影響を与えています。
キャリア理論的にはこれを`転機`と言い、
不意におとずれた`予測していない転機`に分類されるでしょう。
そして転機の対処法を、ナンシー・K・シュロスバーグという先生が
①リソースを点検する→②変化を受け止める と説いています。
このリソースというのが変化をコントロールする為の4つの力で、
4Sと言われています。
◎Situation:状況〔状況に対する自分の見解〕
・この転機は上昇か?下降か?etc.
◎Self:自己〔自身で活用できる内面的資質〕
・自分は変化に対して立ち向かうか?圧倒されるか?etc.
◎Supports:支援〔どのような支援がどれだけ得られるか〕
・家族や友人から様々な支援があるか?
・支援システムは大きな力となるか?etc.
◎Strategies:戦略〔可能な対処戦略を評価〕
・転機の持つ意味を変えようと試みたことはあるか?
・目の前の課題に応じて戦略を変えることが出来そうか?etc.
多くの人が仕事や家庭の環境変化に遭遇したコロナ禍の今こそ、
改めて自身の4Sを確認する好機と言えるかもしれません。
特に下降状況だと感じている場合、一人で問題を抱え込まずに
身近な人や行政の支援を探してみるのも重要だと思います。
私自身もこれまでを振り返ると、
家族や親戚、友達、同僚、近所の方、行政の給付金など様々な支援を受けてきました。
人類の危機には、その最大の武器であるコミュニケーション力をフルに使って
色々な支援先に現状を発信していくのが有効かもしれません。