トーンポットの分解掃除 | tams-guitarのリペアブログ

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岡山県の吉備中央町という町でギターリペア工房(Tam's Guitar)を始めました。お問い合わせはホームページ(https://tamsguitar.wixsite.com/site)からお願いします

Fenderストラト、黒の57年モデル。

鳴りのいいとってもいい状態の個体です。

現状1弦12Fの弦高がが1.5㎜程度。

6弦12Fが1.8mm程度ですが、少し高めに設定したいというのと、フロントPUのトーンを回したときにガリノイズを解消したいということでお預かりしました。

フロントトーンを触ると確かに結構なガリノイズが出てきます。

こんな時、ネット上でも「接点復活材をポットの窓から吹き込み、くるくる回すと解消します。」なんてことが紹介されていますが、私は、分解清掃という方法をとっています。

裏にある4か所程度のツメを起こして取り外すとこんなパーツが出てきます。

黒い部分が抵抗体です。

つまみを回すとここを金属の接点が行き来して抵抗の大きさを変えることで、結果的にトーンを変化させます。

ということで、今回の掃除は、この接点が行き来する部分とつまみ側の接点部分の汚れや錆をとりスムーズに電気が流れるようにします。綿棒に少量無水アルコールをつけて、前述の部分を拭き掃除。最後にこれまた綿棒に接点復活材(防さび効果もあるので)を薄く塗り広げます。

これでも治らないときは、パーツ交換になります。

元通りに組み立てて、元のように納めたら終了です。

さあ音出しです。

今回は、この清掃だけですっきりとノイズを消すことができました。

後は、弦高調整とそれに伴うオクターブ調整など。

とっても素敵なギターです。

さらにクリアーな音で楽しんでいただけると思います。