昨日の記事で広島の二紀展をご紹介しましたが、会場の広島県立美術館の斜め前にある
合人社ウエンディひと・まちプラザでメキシコ人の留学生オマール・ロサレスさんの
個展にも寄ってみました。
 
現在広島市立大学芸術学部に所属していますが、卒業・修了作品展として展示されており。
本人も在廊していました。
 
とてもユニークな作品で素材はプラスティックや空き缶等を使っています。
 
 
これは一見黒い風船のように見えますが紙を丸めて毛糸で巻き上げて作っています。
細いテグス様の糸で吊り下げ黒い毛糸がぶら下がっており、大気が汚染されたように見えます。 また原爆投下後に降った黒い雨を連想します。
黒い物体が空中にあること自体が不安定感を感じさせますね。
 
展示場を最もうまく生かした作品ともいえますね。
 
 
 
 
 
 
 
 
下にいる人が作者です。
 
 
 
プラスティックで出来た「ガラポン」
見慣れたガラポンですが半球状の突起がまた非日常性を醸しています。
 
 
原爆ドームですが小さな丸い円で描かれています。
上部の輪郭から離れていく丸い粒がもろさとはかなさを表しているように見えました。
 
 
 
 
空き缶を使って部分的に塗装していますが普段見慣れている容器が不具合で不安を感じさせます。
 
 
 
 
展示風景 見上げているのが作者です。
 
 
 
 
これもプラスティック製です。
トップにある青い針が不安を助長しているかのようです。
 
 
 
 
5cmくらいの大きさの球状のプラスティックの中に小さな植物の葉っぱが入っています。
下から照明が当てられています。
 
 
 
 
 
二紀展を観たあとでしたので別な意味でとても斬新で創作に対する自分の姿勢が問われているように思いました。
 
彼の略歴によると1967年メキシコシティ生まれ。
アメリカ、エルサルバドル、日本、韓国、タイ、ベルギー、スイスの美術館やギャラリーで作品
展示をしています。
メキシコでは美術学校や大学で教鞭をとっているそうです。
 
日本には7年間住んでいるそうです。