8日午前1時46分ごろ、阿蘇山の中岳第1火口で爆発的噴火が発生した。
高さ1万1千メートルに達する噴煙を観測し、1キロを超える広い範囲に噴石が飛散した可能性があるという。
火口から2キロの地域では大きな噴石や火砕流に警戒するよう呼びかけている。
中岳第1火口で爆発的噴火が発生したのは昭和55年1月26日以来36年ぶり。
気象庁は噴火警戒レベルを2( 火口周辺規制 )から3( 入山規制 )に引き上げた。
政府は8日、首相官邸の内閣危機管理センターに情報連絡室を設置した。
関係省庁と連携し、情報収集などに当たる。熊本県などによると、怪我人などは確認されていないという。
気象庁によると、噴火時に震度2の揺れを観測した。
阿蘇山の火山性微動で、震度2以上の揺れが観測されたのは平成7年1月4日以来。
爆発で起こる空気の揺れを測定する空振計は、火口から西1.2キロに設置されたもので189パスカルを観測した。昨年9月14日の噴火では32パスカルだったという。
気象庁は今後、噴石の飛散状況や噴出物などを調査する。
熊本県から兵庫県南あわじ市にかけての広い範囲で少量の灰が降ると予想。
対象市町村は過去最多の124自治体に及んだ。
多量の降灰が予想される地域では視界不良や灰によるスリップ事故などが起こる恐れがあり、気象庁は不要な外出や車の運転を控えるよう呼びかけている。