「ですから、大人ですら、脳死というものを、そもそも間違えていますし、まずは、大人について、社会的合意ができないと、いまは、１５歳と法律で決まっている訳ではないけれど、それにしても、それでやる以外に、いまはないなあ。だからそれを下げていくことが、できるのかなあ。と私は…
＜中略＞
やっぱり、自己決定という考え方で、現行法というのは出来上がってるんですよ。だから、本人の自己決定で「ない」という考え方でもし改正すると言うなら、改正でなくて、新しい法律を作るってことになるんですね。ようするに、たとえば、子ども本人の自己決定ということは、無理ですね。
なぜかっていうと、家族が代諾すればいいんだ、というんだけれども、しかし、普通の医療行為で、家族が代諾するのは、その行為が、本人の利益になる、可能性が、非常にあるからなんです。脳死の場合の臓器を摘出するのは、本人にとって、利益ないんですよ。それを、自己決定ということは出来ないですね。
やっぱり、自己決定を、単純に家族が同意すればいい、という考え方は、自己決定という法的な考え方を、ちょっと、考えていないんじゃないか、と私は思います。」