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妖精の森
ここは上富良野 十勝岳
精霊と生命が交錯し、転生のために通りすがる道。
この大自然のエッセイは貴方の無限の愛を引き出す音楽とお読みください。
初めてのヒーリングエッセイです。ココ をクリック。
十勝連峰に朝日が射した。あまりの美しさに僕は目をこすりながらキャンピングトレーラーであり書斎である「抱雪庵」を飛び出して空を仰いだ。
ここでは信号機が無くても、あの首を絞めつける細い布が無くても、そしてお金がまったく無かったとしても、何よりも安心して歩くことが出来る。その幸福をかみ締めていた。
やっと根を下ろしてがんばっている広葉樹林をエゾマツ達が守り、遠く残る雪渓は白く息を染めながら美しい景色を僕に魅せてくれる。
そう、ここにはあの優しいセラピストもいないし、怖い人から守ってくれる警察も弁護士もいない。眠れない夜に飲む薬もいらないし、テレビのチャンネルで悩むことも無いのだ。
だから僕はただ、ここにいて今日の食事をもらいに行こうと思う。僕の食事はもう、用意されていることがわかるんだ。
「やぁ!おはよう!もうみんな起きているんだ。やっぱり早いなぁ。」
朝のさやかな木漏れ日が白樺の森から射しこんできた。そして葉に隠れるようにしていた妖精達が僕の声に驚いて一斉に僕を観ている。壮大な数の笑顔が輝いていた。彼らは切なくなるほど優しく、そして何でも知っている。
「貴方が来るのをみんな待っていたの。いいえ、今日、貴方に食べられる者達は、春に生まれた時からそれを望んで待っていましたよ。」
白樺のカムイ達が僕に優しく話しかけてくる。
僕はモダンなジャズバーでサックスの嘆きを聴くよりももっと。自然達の喜びを聴いていたい。そしてピアノやバイオリンの旋律に似た友人、ニングル達の遠い歌声を風の中に探していたい。
「山のカムイよ。たくさんの妖精達よ。そして隠れて観ているニングルの皆!僕は今日、約束されていた者達をこの森からいただいて行きます。決して無駄にはしません。全部が僕の体になって心になって愛を行います。」
森がかすかにざわついた。返事をしてくれている。喜んでくれているんだ。
人々は、この精霊の土地に分け入り、断りもなく木々を伐採し、土地を荒らしてなお、エゴイズムの化け物である「経済」を発展させて荒廃を続けてきた。
しかし、彼らは何も言わない。ただ、その見返りは自分にあるのだとする。彼らはいつも無限でいて永遠なのだ。だからこそ何も言うことは無いのだ。ただただ見つめて嘆いている。私達が生きた一瞬を。
ここには多岐に渡る法律も罰則もいらないのだ。ただここにいある愛に生きて歓喜の中で呼吸をしてるだけなのだ。僕はその永遠をしり、人の愚かと自分の小ささを感じることしか出来なでいる。
人間は求める存在であろうか。求め続けていつまでも納得をしない存在だろうか。だから比べることやめないのだろうか。彼らにはそんなものは全く必要としない世界に同じくあって。
妖精達が無数に活動をはじめた。ダケカンバの周りを飛び回り、早く高山植物のために愛を落としてあげなさいとおしえている。地面では花を咲かせる妖精達が空を見上げて手を伸ばしていた。
「森って何よりも美しい建設現場みたい!」
僕は山菜を案内する妖精の後ろで感動して涙がでそうになっていた。僕と木と周りの自然だけでもこんなに愛が行われているのに。無数に行われているのに。私達人間はなんて無様でかっこ悪いことだろう。なんて情け無いんだろう。
明日、僕は札幌へ帰る。
するときっと毒を毒だと知らずに食べながら、信号にいらつき、不機嫌な顔にもなって愛を行うことが遠ざかっていく。決してそんな気持ちなんかないけれど、きっと嫌なことや困ったことがある。そうななってくると法律や約束をかざし生きて生きていなければならないよ。
時にはつかれ、時には嘆き、時にはくすりを飲んで暮らさなければならないなんて。。。だからいまは、このカムイ達の心や妖精達の愛を学んでいよう。明日のために。
彼らはいつだて与えることしかしないのだから。
人間と精霊が混在している森に夕日が美しく射した。小川のせせらぎが心地いい。水の音は血脈のように静かな営みに聞こえてくる。
僕は、空と森のコントラストの中でカムイの祈りを聴く。
嗚呼、人間達よ。人を司どる心のカムイよ。人を元へ戻したまへ。永遠を今一度我れらと共有できるほどの愛を注ぎたまへ。愛よ我らが創造よ。人々を助けたまへ。
もしも人が比べないならば、もしも人が求めないならば、もしも人が人のカムイと同じならば。愛はここにあることを知りたまえ。
僕は人には見えないものを観て、聞こえないことを聴き、物事を見通す力がある。感じるのだ。暑い寒いと同じように、ただ感じるのだ。それはきっと誰でもが持っている力だ。僕は愛に一度触れてわかった。この力は愛の力。
そう、それはこの世界に蔓延している創造であった。
僕はこの自然に息づく永遠の生命達に祈った。妖精にお願いした。僕もひとつにしてください。お願いです。もっと強く!もっと優しく。もっと永遠を!
妖精達が心を放って小さな光を無数に降り注いでくれた。
「うん。いっしょになろうね。いつか。いっしょに生きましょう。貴方もみんなも永遠の生命です。」
僕は涙がながれて、そして感謝でいっぱいになった。いつも・・・ずっと・・・孤独に戦ってきたけれど。。。蔑まれて苦しい時もあったけれどあきらめはしなかった。だから
ずっと一人ではなかった。どんなに苦しくっても自分の一番大切な愛にいつも手を添えて、胸に手を当てて祈った。本当の僕はここに。と。
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「忘却の彼方へ」
もう忘れてしまった
あの人の指のかたち
あの人のささやき
もう忘れてしまった
公園に置いた手紙
あのときの冷たさ
一人の帰り道に想った
あの人へのあこがれ
もう忘れてしまった
どこまでも歩いた気持ち
指差し仰いだ空のいろ
もう忘れてしまった
あの人の指輪のサイズ
やっと買った電車のキップ
別れのときに流された
あの人の涙の粒の大きさ
いまの貴方は風船のよう
大きく大きくふくらんで
みんな薄れ去っていくよ
高く高く手をのばしても
流れゆく雲の向こうへと
忘却の彼方へ あの人を
僕は今日も探しているよ
いつも夢を見たいから
これからもそばにいたいから
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「夢 の 花 び ら」
黄昏はわたしを急がせる
散る花は想い出を遠ざける
賑わい飛び交う声の中で
抱いた夢は私を追い越して
夕陽に揺れながら薄れゆく
舞い散る時の流れの中で
あの春にこの同じ場所で
愛しいひとを抱きしめた
旅立ちに燃えた夢の中で
黄昏はわたしを急がせる
薄れ行く想い出を追って
いつの日にか再び逢いたい
春の桜の花びらに揺れて
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「回 帰 線」
高い煙突をかすめるように
燕たちが南の空へ帰ってゆく
来年またくるときも
きっと今年のままに
翼に希望を抱いておいで
いつかあなたが指差した空
あれからいつも見上げている
人は悲しいな
いつも別れが訪れて
涙にくれてしまう
霧雨にけむる道
シアワセを探してる
今度うまれてくるときも
きっとあなたとすれちがう
僕はあなたと出会うだろう
かなわぬ想いが巡っても
信じて生きていけるんだ
今度うまれてくるときも
きっとあなたとすれちがう
そしてあなたを抱きしめる
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| 『情熱のルレイル』 |
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| ※「般若心経」が伝える真実の中で。
詩作/松尾多聞 |









