暗闇の中で光る2つの球体
それは猫だ。
暗闇の中で2つの球体はゆらゆらと揺れる。
それは私であり、あなただ。

光は擦り寄り、または反発し、交差し、暗闇の中を揺れる。
ただ揺れる。
それは悲しみや孤独なんかに限りなく似ている。

摺り足で背後に忍び寄り、瞬間離れて、気がつくと隣に座っている。
ちょこんと座る。ちょこんと。

猫のように、私のように、あなたのように。

暗闇の中で行き交うものは孤独だろうか。愛だろうか。

五月の風は五月の顔をして傍らを過ぎていった。