こんにちは〜たまひ代です。
先日やがて君になるのコスプレ衣装が完成したので、
ツイートでは語りきれなかったことをここに書いていきたいと思います。
早速衣装の写真を上げましたが、ボレロの色味がもう少しピンクがかっているのにうまく写ってなくて切ないですね。
昨年の今頃にはすでにやが君の沼にどっぷりだったのですが、
衣装製作にかかるまで約9ヶ月、多忙のせいで着手が遅れ、
愛が行き場をなくしてコスプレ衣装なんてレベルのものは作る気になれず、
なるべく「本物の制服のクォリティ」で作ろうと気合を入れてみました。
総裏地で、スカートの裾とシームポケット以外にステッチを出していません。
ブラウスは、襟の分かれ目がリボンの直上にあることから台襟がある方が自然だと考え、
台襟をつけました。また、原作でも台襟の描写がされてるのでそれに倣いました。
ジャンスカには原作通り2箇所のシームポケットがあります。
胸の切り替えも原作通りに入れました。切り替えラインを角張ったラインではなくカーブにしてあるのは、胸の曲線ラインを出すにはそうするしかないからです。ここは原作の再現を諦めざるを得ませんでした。
ボックスプリーツは広がり方を見る限りかなり影ひだが必要になるので、限界まで入れています。
ジャンスカのベルト通しは、原作コミックの序盤と後半でデザインが少し違うのですが(なぜだろう・・・)
1巻表紙裏と、5巻の燈子の着替えシーンを参考に作りました。
ボレロは着たときに自然と前が少しだけ開くように、胸の切り替えラインのところで脇ダーツを打ち消す形で型紙を作りました。
後ろ身頃は、腰に裾があたったときに原作のように横にシワが入るようにするためすっきりしたシルエットにしています。
袖は本切羽かあき見せか悩みましたが、描き方から開き見せだろうと判断しそのように作りました。
着脱方法も原作どおりで、ジャンスカは左脇ファスナーで開閉、ボレロは胸のところでフックで留めます。
生地は、ブラウスはTCブロード、ジャンスカはウール混と思われる綾織りの謎の布(とまとで買った)、ボレロはオックスです。
オックスだけ皺になりやすいので扱いには注意です。
りぼんはサテンの裏地を使いました。
製作期間は4ヶ月。厳密に型紙を作るために製作期間のうちのおよそ半分を型紙製作に費やしました。
筋トレで体がサイズアップしており自分に合ったサイズを見直す必要があったこと、
ボレロ、ブラウス、ジャンスカ全体のバランスを取る必要があったので全てのパーツの仮縫いが必要だったこと
などから随分時間がかかりました。
ブラウスは3回、ジャンスカ2回、ボレロ2回くらいシーチングで作ったので、この4ヶ月の間に実質衣装を数着縫っているようなものでした。
なんと10m以上あったはずのシーチングが気づいたら端切れに…。
しかし型紙をしっかり作ったお陰で、縫い始めてからはそんなに迷いはなく、淡々と作っていけた感じです。
ボレロのカラーは、原作のカラーイラストのうち、5色印刷などで彩度が上がっていない、単純な4色印刷で再現された色合いを参考にしました。
コミックスの背表紙とか、ささつの表紙、最終話の電撃大王の付録シール、あたりがそうです。
生地色に関してはどのくらい悩んだのか後ほど語ります。
ではここからは写真で製作の過程を追っていきます。
製作期間が長く、写真が90枚くらいあったので厳選して掲載していきます。
いきなり衣装の写真じゃなくて申し訳ないのですが、最初に洋裁用ワゴンを作りました。
衣装製作中は色んなものが迷子になってしまい探す時間がもったいないので、将来の時短のためにまずは環境整備を。
型紙作りの段階では少しも面白い写真がないのでこれだけ・・・。
ジャンスカの仮縫いです。
ウェスト切り替えワンピースのパターンの上半身部分のみを利用し、ジャンスカの上半身のサイズ感をまずは決めて、そのウェストサイズに合わせたスカートの型紙を別途作っていきます。
先にシーチングでブラウスを作ってあるので、それを着た上に重ねてサイズを決定します。
(よく考えたらボディのサイズが自分と同じならいちいち自分で着なくてもいいんですよね。オーダーメイドのボディがほしくなります。)
当ててみるとサイズのズレがあるので微調整をします。
原作デザインに合わせ、上半身の切り替えラインとスカートのプリーツのラインがほぼ同じ位置に来るようにしました。
ブラウス 途中。
長袖ブラウスは半袖ブラウスより肩幅を狭くしています。
同じ肩幅でいけるかと思いきや、コミックスと照らし合わせるとどうもバランスが合わず…。
ブラウス、生地がブロードなのに#60のスパン糸で縫ってしまい少々シワが気になります。
もうこんな凡ミスをしないようにしたいですね、半袖ブラウスで挽回します。(年があけたら半袖ブラウスも作りたいと思います。)
ところで私は裁断が終わると全ての端にロックをかける派だったのですが、
無駄になることも多かったので今回は縫いながら必要なところだけにロックをかけました。
すごく時短になってびびりました。
仕上がったブラウスです。
ここからはジャンスカです。見返しに厚地用の芯地を貼っています。
生地自体がしっかりしているので、あつ手の芯じゃなくてもよかったな〜と
完成してから振り返っています。
接着芯はいつも生地を合わせてカットしてから縫い代を書いて、また切って、という面倒な方法でやっていたのですが、
今回はルレットで型紙をうつして切った接着芯を乗せる方法にしたところとっても時短になりました。
洋裁をきちんと学んでいないので、こういうところで損をしてそうな気がしますね。
裏地も!
きせ分の処理についてですが、
普通は背中心と脇とかできせるものだと思いますが
今回は
首周りと肩周りを先に縫って表に返してから、最後に脇と背中心を縫う
という順番だったので、背中や脇できせることができません。
なのでジャンスカはすべて切り替えラインできせています。
このジャンスカの最もめんどくさいところはその縫い方で、
表に縫い代を出さないために以下の順序で縫い合わせました。
1、前身頃を一つに縫い合わせる(裏地も)
2、前身頃と後ろ身頃の肩を縫い合わせる(裏地も)
3、表地と裏地の首周りと肩周りを縫い合わせる
4、表に返す(ここで肩紐が完全に袋縫いの状態になります)
5、ファスナー側のシームポケットをつける(表地のみ)
6、ファスナー側の脇に前スカートと後ろスカートを3cmのみ縫い合わせる
※どっちが表か混乱し始める
7、コンシールファスナーをつける(ここからはスカートとまだバラバラの上半身が部分的に縫い合わされているだけの状態)
8、スカートの反対側を縫い合わせシームポケットをつける
9、スカートの裾を処理しボックスプリーツを作る
10、上半身の背中心、残った脇を表地から裏地までいっきに縫い合わせる
11、上半身とスカートを完全に縫い合わせる
12、スカートの裏地を上半身の裏地に縫い付ける
13、ファスナー沿いのまつりぬい
いつまでたっても上半身(しかも形になってない)がぷらんぷらんの状態でくっついていて、スカートの作業中に取り回しがしにくくて大変でした。
最後の最後まで全体のシルエットが見えないのも寂しかったです。
まだ布の塊みたいな姿ですが半分くらい作業が進んだ状態です。
コンシールファスナー側のシームポケットです。
ファスナー沿いのシームポケットの縫い方は調べても調べても出てこず、家にある同じ仕様のスカートを一生懸命ひっくり返したり覗き込んだりしつつ見様見真似で作りました。
ひとまず全体が繋がったときの写真です。ここから肩ひも周囲をアイロンでならしていきます。
アイロンをかけるとかなりそれっぽくなってきました。
最後のまつり縫いの段階の写真です。
ここからはボレロに入ります。
こちらがボレロの生地ですが
なぜか3つも買ってしまいました。
最初に購入したのが一番手前、その次に買ったのが真ん中、最後に買ったのが奥の生地です。
原作をご存知の方ならこうなる理由がおわかりかと思いますが、
ボレロのカラーにはかなり幅があります。
最初の生地を買ったのは2月だというのに、数ヶ月経って裁断の段階になるまで決めかねていて生地屋に通う日々。
そして最初に記述した理由で一番奥の生地にすることになりました。
使わなかった生地もなにかに使えたらいいなあ。2着目とか?
開き見せと裏地です
開き見せ、初めて作りましたが、表に返してみるとしっかりしていて
作ってて楽しかったです。
襟を仮止めしたところです。
最初に書きましたが、とにかくスマホのカメラではピンク色が飛んでしまって完全にベージュに見えるのが
めちゃめちゃ残念ですね。いい色なんですよこれ。本当は。
ボレロは特に面白い写真はありませんね。
裏地を縫い付けるのはほとんど手縫いなので、ボレロはずっと手縫いをしていた印象でした。
ボレロは脇できせています。
肩には肩パッドも仕込みました。
リボンは作中だと自分で蝶結びをするようなのですが、今回はシルエット重視で作り付けのリボンにしました。
リボンを解くような撮影が必要になったら棒タイを作ろうと思います。
そして赤の生地もあるのでそちらでもリボンを作りたいと思います。
実は緑の生地もありまして・・・制服を作るなら何年生でも着れるように作るべきという思いもあり、いずれは全学年で着用できるところまで仕上げていきたいですね。
コミケ直前で時間がないので今回は1年生ということで一回仕上げといたしました!
簡単ですが以上になります!
実は2月にすでに生地を買っていて5月頃に衣装完成予定が
気づいたら年末です・・・でも無事に完成してよかった。
やがて君になる、本当に素晴らしい作品です。
コスプレもしていないのに語り散らすのもアレかな〜なんて思いながら別垢に一生懸命思いをぶつけ
毎月大王を読んでは一喜一憂し涙し、長文の感想をふせったーに投稿し、
コミックスが出れば店舗特典を総なめにし、
アニメBDを重ねて買い、
やが君ラジオに投稿し、
「終着駅のその先へ」のチケットをもぎとりサイン入りアフレコ台本を当ててしまったり、
先生のサイン会のためにマンガを積んだり(行けたよ!!!)
先生にお手紙を書いたり
アニメがきっかけで気づいたら完全に声優オタクになってたり
濃い一年を過ごさせていただきました。
百合ものなんでしょ?ってめっちゃ聞かれるんですけど、
確かにそうなのですが、
どなたも楽しめる作品だと私は思っています。
ご興味のある方是非読んでみてください!!
2/3追記
夏用ブラウス、赤リボン、緑リボンを製作し、全学年全シーズン対応になりました。
ここが本当のゴールです。お疲れさまでした!
ブラウスは長袖に比べて肩幅を広くしています。(その方が着ときのシルエットがきれい)
こちらは長袖ブラウスの反省を活かして#90のスパン糸で縫っており、シワがなくきれいな仕上がりになりました。
そして忘れないように自分向けメモですが、前身頃に薄地用、襟・台襟・袖に普通地用接着芯を使用。
赤はサテンの表地、緑は裏地を使用しました。