こんばんは、
さきほど、結婚が決まったと友人から報告がありました。
その友人は、高校の時からの付き合いで、
数少ない、異性の友人の一人であります。
改めて、
「おめでとう!!」
「幸せになれよ!!」
人が喜んでいる時って、
そこから、良いエネルギーをもらえたりするもんだな!!
なんて、思っていたタムナスです。
さて、今回は、私が体験した、非常に恐ろしい話しをしたいと思います。
私は、以前ある有名なイタリアンレストランで働いている事がありました。
そのレストランには、お客様に喜んでいただくサービスとひとつとして、
誕生日のお客様がいらっしゃる場合は、
ケーキを運びながら、
誕生日のお客様の前で、
バースデイソングを歌うというのがありました。
私達、従業員が、
三角のキラキラのとんがり帽をかぶり
手にはタンバリとクラッカーを
一列に並んで、
最前列の人が、ケーキを持って、
お客様の前で整列し、
「ハッピーバースデイトゥーユー♪」
「ハッピーバースデイトゥーユー♪」
「ハッピーバースデイ、ディアお客様♪」
「ハッピーバースデイトゥーユー♪」
パチパチパチ!!
シャンシャンシャン♪
という、全世界の人々に浸透している、
あのバースディソングを歌うのです。
私は、友人などの誕生日の場合は、
こういう事を率先してできるのですが、
仕事となると
どうも心がひけてしまってました。
(できればやりたくない…)
その夏は、記録的な猛暑が続き、
その中で、一日だけ
ひんやりとして
ジメジメした
なんとも言えない気温だったのを今でも覚えてます…。
(稲川淳二風…)
私のアルバイト先では、
社員とアルバイト(私を含む)2人
そして、店長の合計4人で、お店をまわしておりました。
社員の女性、ここでは仮にA社員としましょう
もう一人の女性アルバイトを、仮にBさんとしましょう
店長、そして私です。
朝礼後のミーティングの時に、
私とBさんは、
A社員に集合をかけられて、
テーブルに腰掛けました。
ここから実話形式で…
A社員 「今日、バースディの団体のお客様がいらっしゃいます」
「当店の誕生日サービスを行います」
私 (ついにきてしまったかこの日が…)
「私は、ホールを見てますので、A社員とBさんお二人で行って下さい。」
A社員 「何をいってるのタムナスさん」
「これは仕事なので、そんな事は言ってられないのですよ!」
「そして、タムナスさんは、そうやって今までこの業務を避けてきましたね」
「ホールは店長に見てもらいますので」
「タムナスさんは、強制参加です」
私 「でも、私のような男が、バースデイソングをハモルなんて」
「お客様に喜んでいただけるのでしょうか?」
(なんて言い訳がましいんだ)
A社員 「わかったわ」
「じゃあ、タムナスさんは、タンバリンを叩いているだけでいいわよ!」
私 「そっそうですか…」
(しぶしぶ、了解の返事をしました。)
Bさん 「…」
A社員 「大丈夫だって、私が率先するから、」
「タムナスさんとBさんは、私の後ろをついてきて!!」
「私の歌声に合わせて、タンバリンを鳴らして」
「歌が終わってから、クラッカーを打ち上げてちょうだい」
「わかった?」
Bさん 「はっ、はい」
私 「わかりました」
そして、本日誕生日会を催す、
団体のお客様が来店されました。
パスタとピザにしたをつづみ、
お食事も終わり、
みなさん楽しそうに談笑しておられます。
あの恐ろしい大惨事に巻き込まれるとは、
この時は、誰もが想像してなかったでしょう…。
A社員 「お食事も終わったようだから、そろそろバースデイのサービスをはじめるわよ。」
「二人は、私の後をついてくればいいだけだから」
「安心してね!!」
「私に任せといて!!」
私&Bさん 「はい!!」
(なんて頼もしい方なんだ)
この時のA社員のたくましい後姿は、
今でも、私の目に焼きついております…。
そして、私達は、とんがり帽を装着し、
タンバリとクラッカーを片手に
そのお客様の席へ向かう時…
レジ打ちをしていた店長が、
何か口でもごもごと
私達に必死に訴えております。
ですが、レジ打ちをしているので、その場を離れらないといった状況です。
私は、このただならぬ店長の雰囲気に思わず足を止めてしまいました。
私の前を歩いていた、Bさんもなぜか止まっています。
ですが、A社員は、
険しい山道を切り開く、
勇敢な勇者のように
一歩、一歩、客席に向かっております。
…
そして、A社員は、なんと一人だけで、
サプライズのバースデイサービスを決行しました。
A社員 「ハッピバースディトゥーユー♪」
(どんな事にも屈しないその姿勢…)
「ハッピバースディトゥーユー♪」
(一人でも歌い続ける、その力強い生き様…)
「ハッピーバースディ、ディアお客様♪」
(店内中に響き渡る、太い声…)
「ハッピーバースディトゥーユー♪」
(最後までやり抜く、強靭な精神…)
「おめでとうございます!!」
(お客様の誕生日を自分の事のように祝う、清き心)
パチパチパチ!!
シャンシャンシャン♪♪
この時、私の心の中では、
「なぜ私は、あの時足を止めてしまったんだろう。」
「A社員は、大勢のお客様の前で一人で歌っているではないか…」
恥ずかしさから逃れる
自分というちっぽけな存在に
怒りの感情すら感じました。
私 「待てよ…」
そもそも、私とBさんは、なぜ足を止めたのだろう…
そうだ!!
店長だ!!
店長が、私達に必死に何かを伝えようとしていたからだ!!
そう思った瞬間、
客席を見回すと…
「シーン…」
お誕生日を祝われているお客様の集団は、
あっけらかんとした表情を浮かべております。
なぜだ、なぜなんだ…
こんなに、A社員が、心を込めて歌ってくれているのに
なぜ素直に喜べないんだ、
この人たちは、なんて心の冷たい人なんだ。
もしかして、こんなサービスを大勢の前でされるのは、
恥ずかしいとでも思っているのか?
例え、そうだとしても…
この瞬間くらいは、
嬉しそうな姿をするのが、
人としての礼儀ではないか…
日本人が大切にしている思いやりの心ではないか…
そんな事を思いながら店長の姿を確認すると…
さっきまで居たはずのレジには店長の姿は無く、
店長までもが、必死にA社員を止めにかかっているではないか…。
【私の心の声】
A社員、私は、
バースディソングを歌う事を途中で放棄した、
中途半端な人間かもしれない…
でも、
人としての心は、
忘れていない気がする…
この店内中の人全員が、
いくら冷めた目でみようと、
私は、たった一人でバースデイソングを歌いきるという
偉業を成し遂げたA社員を
いち従業員として誇りに思う
そして
あなたに心から敬意を払う…
たとえ、店長がその場の雰囲気に怖気づいて、
止めにかかっても、
最後まで一人で歌い続けた、
A社員…
あなたは、
私のたった一人の勇者だ!!
すると
店長から、言葉を疑うような一言が
A社員に向けて発せられた…。。。
「違うって!!」
「誕生日じゃないって!!」
「歓迎会だって!!」
「そして、A社員が運んだそのケーキは、食後のデザート」
A社員 「・・・・・・。。。」
その瞬間、
今までこらえていた私の涙が…
笑いへと変わったのは、
ほんの一瞬の出来事でした。
A社員、あの素晴らしい瞬間は、
私の心の中で今後も生き続け、
一生忘れる事はないと思います。
楽しいひと時をありがとう!!
こんな文章を書き上げるのに、
約2時間半かかっている自分の存在が、
一番恐ろしいという事は、
言うまでもないでしょう…。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
