釣舟

 

刻々の湖の色

 

ヒヤリと肌寒いトンネルが幾つか。

 

春りんどう

 

 

佐賀県の名所と呼ぶには知名度がイマイチですが、

この北山ダム湖、私は大好きです。♬

 

俳句の吟行会で、随分前に行った時は、朴の花がいっぱい咲いてゐて、

甘い香りが湖辺に漂っていました。

 

少し前までは桜の花が見事だっただろうと思います。

花筏が帯なして、細波に揺れている様は風情があって

良い眺めでした。

 

その日一番の感動は、何処を歩いても聞える鶯の声が

それは美しく、最高のおもてなしのように感じられました。

 

時間によって刻々変化するダム湖の色を楽しみながら、

湖畔を一周しました。

途中、キャンプ場あり、できたばかりの日本一の長い滑り台あり、

土曜日でしたので、家族連れでどこも賑わっており、

貸自転車がスイスイ私たちを追い越して行きました。

 

20年前までは私もママチャリに乗っていましたので、

自転車借りてみようかな?と一瞬その気になりましたが、

慎重なもう一人の私がその気持ちを遮りました。

 

結局、歩くと決めて、ダム湖のほとりを写真を撮りながら

ゆっくりと歩を進めました。

 

途中、自転車ならば見落としてしまうであろう

「春りんどう」との出逢いがあり、

とてもラッキーでした。♬

 

歩数12000歩。

正直疲れましたが、眩しいほどの樹々の若葉の香気に

癒され、最高の森林浴を楽しみました。

久しぶりに咳と無縁の時間を過ごせたことが有難く、

外に連れ出してくれた息子に感謝感謝です。

今も、ダム湖の景観と鶯の声が瞼に耳朶に残っています。

 

 

鶯の声も一景ダム湖畔

 

さざなみに委細をゆだね花筏

 

残る花水にひとひらまた一片

 

トンネルの出口をともす山若葉