父の弟。

色が白く鼻筋の通った、美人の祖母に似た整った顔立ちだった。


結婚して大阪で暮らしていた。


一人娘がいた。

私より10歳ほど年上になるかな。

うちの一族には珍しく、派手な顔立ちをしていた。


彼女が高校受験をするにあたり戸籍抄本などを取り寄せた時に、養女であることが発覚した。

祖父にも祖母にも内緒でで、叔父夫婦は養女をもらっていたのだ。

祖父母の怒りは相当なものだったらしい。




その後、叔父の妻である叔母は胃がんで亡くなる。

叔母のお骨をこちらのお墓におさめるとき、私も一緒に行ったのを覚えている。




私が中学2年のころ、ある日叔父の娘である、私の血のつながらない従姉から電話がかかる。

ちょうど私が電話に出た。

当時は何の事情も知らなかった私は明るい調子で母に電話をかわった。



電話に出た母の表情が険しくなった。



叔父が自殺をしたという知らせだった。

感電自殺だった。

今の私と同じぐらいの年齢だったと思う。



叔父が亡くなった後、従姉とは完全に絶縁することを条件に、幾ばくかのお金を渡したらしい。