やはり事前予想どおりにベクトルを変えてきましたね。

Coldplay の最新作、 "Ghost Stories"

Ghost Stories/Parlophone (Wea)

¥2,113
Amazon.co.jp

多幸感に溢れた大きく過剰なロックを脱ぎ捨ててくれました。
こけおどしの大音量や派手な展開は、ほとんどありません。
スタジアムロックとして彼らを見ていた人にとっては、相当地味でダルいアルバムに感じるでしょうね。

しかし、この変化には彼らの明確な意思が感じ取れます。

今一度、自分たちの立ち位置を確認するために、澱むスモッグを取り払って。
ドーピングで肥大化した何かを一旦あきらめて、素の自分ができることを確かめて。
性急に何かを求めるのではなく、着実な歩みで得られるものを見つける。

ゆっくりと、冷静に、繊細に。
自分とは何か、自分の音楽はどう鳴るべきなのか。
探っている彼らが聴こえてきます。

一見単調とも思える音の繰り返しから、にじみ出てくる何かを感じ取ろうとしている。
小さな音の余韻から溢れてくる何かを形にしようとしている。

唯一気になるのは、ややエレクトリックに響く楽器たちだけど、そこは気にしないでおこう。

静謐な Coldplay 。
静かな湖面に揺らぐ波紋のような Coldplay 。

自分が求める彼らは、この先にいます。

ようやく、帰ってきました。
いや、飛び越えたと言うべきなのでしょうか。

彼らの良さが一番出ていた1st とも明らかに違うベクトルを目指している気がします。