昔からオーディオにはこだわっていました。
好きな音楽はできるだけ良い音で聴きたいから。
良い音で聴くことが目的化していた時期があったかもしれない。
音楽の中身は薄くても、良い録音のレコードと言われれば買ったこともあったし、録音の良さを味わいたくてそんなに好きでもない盤を何度も聴いたこともあった。
もちろん学生の分際でできる範囲であり、居住環境が許せる範囲だったから、どうしてもヘッドホンの役割は大きくなっていたけれど。
今年、そこに大きな刺激が加わりました。
ひとつはウォークマンを買い替えたこと、そしてパソコンを買い替えたこと。
両方とも機器のトラブルによるもので、結果的に買い替えざるを得なかったのですが、パソコンの買い替えは音楽に直接関係ないように見えて、結果的にウォークマンの買い替えと密接にリンクしてくるんです。
ウォークマンは64GB、パソコンは1TBまで記憶容量が拡大しました。
つまりそこに保存できる音楽データの容量が飛躍的に拡大したということ。
今まではCDからの取り込みを44.1KHz、128kbpsのサンプリングレートで行って、ウォークマンへの転送は非可逆圧縮のATRACで行っていました。
要は、音楽をCDから取り込みMP3プレーヤーに転送して聴くための、標準的なデフォルトフォーマットを使用していたということです。
この場合、データ容量をコンパクトにするため、データは圧縮されてそれなりに音は劣化してます。
ここで記憶させられるデータ容量が拡大し機器が対応できるものになったので、CDからの取り込みからウォークマンへの転送まで可逆圧縮のFLACフォーマットを使用できることになった。
事実上、CD→パソコン→ウォークマンと、音質劣化は起きないことになります。
そして盛り上がりを見せつつあるハイレゾフォーマット。
これはCDでは記録しえない周波数の音までデータ化できるもの。
44.1KHzのCDの2倍~4倍のサンプリング周波数を持っています。
CDの2倍から4倍細かく音を分解できるので、特に高域の表現力が飛躍的に高まります。
例えばGoogleマップの航空写真で、ある地域の空撮を見たとして、ぼやけて見えていた建物が解像度が上がることによって細部がくっきり見えてくるようなイメージ。
とはいえCDの音域は人間の耳が認識できる周波数帯域にしたといわれており、それ以上の帯域まで記録しても意味ないという意見もありますが、そこよりも遥かに広い音域をもつハイレゾを聴いてみると、やっぱり空間の表現力というか、サウンドスケープの深さに差が出てきます。
まあ、それだけ1曲あたり、アルバム1枚あたりのデータ量も飛躍的に大きくなるんですが。
そのデータ量の差ほどの音質差はないとも言えるし、あるとも言えます。
聴く環境次第ですね、生かすも殺すも。
ロックにそこまで必要ないだろうという意見も、ある種正しいと思います。
ローファイを標榜するミュージシャンやガレージロックを高音質で聴いても、ほとんど意味ないのも確か。
とはいえやはり、音楽は良い音で、良い環境で聴くにこしたことはありません。
コンサートに行くとCD聴くのとはまったく違う喜びがあるけれど、その一因に音量があると思うんですよね。
コンサートでの音量は圧倒的に大きいですから。
音量の大小は、感動の与えられ方に直結する気がします。
音質が良ければ、大きな音量にしても不快ではありません。
音質が良いと、音量とともに、快感は確実に増えます。
好きな音楽を良い音質で聴くと、改めて多くの発見があります。
サウンドスケープにこだわり、細部まで神経の行き届いた音楽を創るミュージシャンほどその傾向は顕著。
来年は保存データのFLACへの移行をさらに進めるでしょう。
好きなCDがタイトル化されたら、ハイレゾも導入するかもしれません。
1TBと64GBでは、あっという間に容量不足に陥ってしまうかもしれないけれど。
良い音質を得るための方法論が増えるのは嬉しいことだけど、財布にそこはかとなくプレッシャーかけてくるのがちょっとね。。