先日、アルバム "So" のリマスターの比較試聴をレビューした、Peter Gabriel 。
So が大ヒットしたのは、ひとつにはスレッジハンマーという曲がPVも秀逸で評判となったこと、アルバム全体を通して強靭なリズムセクションをベースにしたノリ易い曲が多かったこと、ジャケットも含めてわかりやすいポップネスが貫かれていたことでしょう。
結果的に全英で1位、全米でも2位というセールスを記録したわけですが、それらの要因はもともとピーガブがもち合わせていたものではなく、彼のイマジネーションと共演するミュージシャンと時代が共鳴して形作られたもの。
もともと彼が得意としていたのは、おどろおどろしいポップネスというか、一筋縄ではいかない捩じれたセンスの音楽です。
それが彼の声と共鳴して、独特のロックを鳴らしてきました。
つまり、So が持つ音楽性はたまたまのものであり、いくら売れたとしても同じ方向性のアルバムが続いて創られるはずはない、というのが必定。
同時に Womad を主宰したり、リアルワールドレコードというレーベルを立ち上げて、アジアやアフリカのミュージシャンを数多く紹介したりで、彼の音楽的興味のベクトルは、自らのソロワークを極める方向には向きづらくなっていましたね。
しかしそういった活動が、彼のソロワークにどういった影響を与えるのか、そこからどれほど素晴らしいアルバムがリリースされるのか、期待が膨らんで行ったのも事実。
彼にもそういった状況がわかっていたのか、単に忙しかったのか、新しいソロワークとしてのオリジナルアルバムがリリースされたのが、6年後の1992年でした。
6枚目のオリジナルソロ、 "Us" 。
Us/Real World Prod. Ltd

¥1,288
Amazon.co.jp
たぶん、彼の音楽が好きな人の中で比較的評価の低いアルバムなのではないでしょうか。
自分もそうです。
最近のピーガブ熱上昇がなければ、聴き返すことはなかったかもしれません。
リリースされた時、このアルバムに期待していたのは、そういった第三世界のミュージシャンとの活動と彼のオリジナリティの有機的結合が、どんな果実をもたらしてくれるか、ということでした。
それが表向きの期待とすれば、隠れた期待として、彼が So で聴かせたくれた達人ミュージシャンたちがからんでの、スレッジハンマーやビッグタイムといった、シャープで爽快なパーカッシブなロックをアゲイン、という部分があったのも事実。
いわば、パーカッシブなカタルシスをもたらしてくれるロックを強く期待していた。
ピーガブは、そんなものを6年後にもう一回創ろうとも思っていないのに。
Us は、もちろん彼が体験してきたアフリカン、アジアンなリズムをうまく取り入れして彼の音楽に昇華しています。
しかし、それらのリズムをまんま取り込み目玉として置くようなことはしていません。
あくまでも彼の音楽として、優れたボーカリストが彼のボーカルに立ち返り、それを生かすサウンドプロダクションの一部として取り入れているだけです。
ところがね、前作でツボにはまった爽快感という方向性をリスナーが勝手に望んでしまったのですね。自分も含めて。
本来のピーガブの音楽性ベクトルではなかったはずなのに。
その視点を捨てて、改めて聴いてみると、実によいアルバムです。
さっきも書いたけれど、第三世界のリズムをうまく消化して自分の歌の世界観を拡大しています。
そして彼の歌が実にいい。
スタジオ盤のYouTubeに音の良いものがなかったので、ライブバージョンです。
スタジオ盤よりもリズム強化されたライブバージョン。
アルバムには、スレッジハンマーやビッグタイム系の Steam という曲もありますが、どこか切れ味爽快感タイプの曲としては中途半端。
これもこのアルバムの評価が今一歩高まらなかった原因かもしれません。
そりゃそうでしょう。
この曲はヒットした前作で付いたファンへのサービスなんだから。
すでに彼は先の音楽を見つめていたのだから。
やっぱり、ピーガブは素晴らしいミュージシャンです。
改めて。
So が大ヒットしたのは、ひとつにはスレッジハンマーという曲がPVも秀逸で評判となったこと、アルバム全体を通して強靭なリズムセクションをベースにしたノリ易い曲が多かったこと、ジャケットも含めてわかりやすいポップネスが貫かれていたことでしょう。
結果的に全英で1位、全米でも2位というセールスを記録したわけですが、それらの要因はもともとピーガブがもち合わせていたものではなく、彼のイマジネーションと共演するミュージシャンと時代が共鳴して形作られたもの。
もともと彼が得意としていたのは、おどろおどろしいポップネスというか、一筋縄ではいかない捩じれたセンスの音楽です。
それが彼の声と共鳴して、独特のロックを鳴らしてきました。
つまり、So が持つ音楽性はたまたまのものであり、いくら売れたとしても同じ方向性のアルバムが続いて創られるはずはない、というのが必定。
同時に Womad を主宰したり、リアルワールドレコードというレーベルを立ち上げて、アジアやアフリカのミュージシャンを数多く紹介したりで、彼の音楽的興味のベクトルは、自らのソロワークを極める方向には向きづらくなっていましたね。
しかしそういった活動が、彼のソロワークにどういった影響を与えるのか、そこからどれほど素晴らしいアルバムがリリースされるのか、期待が膨らんで行ったのも事実。
彼にもそういった状況がわかっていたのか、単に忙しかったのか、新しいソロワークとしてのオリジナルアルバムがリリースされたのが、6年後の1992年でした。
6枚目のオリジナルソロ、 "Us" 。
Us/Real World Prod. Ltd

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たぶん、彼の音楽が好きな人の中で比較的評価の低いアルバムなのではないでしょうか。
自分もそうです。
最近のピーガブ熱上昇がなければ、聴き返すことはなかったかもしれません。
リリースされた時、このアルバムに期待していたのは、そういった第三世界のミュージシャンとの活動と彼のオリジナリティの有機的結合が、どんな果実をもたらしてくれるか、ということでした。
それが表向きの期待とすれば、隠れた期待として、彼が So で聴かせたくれた達人ミュージシャンたちがからんでの、スレッジハンマーやビッグタイムといった、シャープで爽快なパーカッシブなロックをアゲイン、という部分があったのも事実。
いわば、パーカッシブなカタルシスをもたらしてくれるロックを強く期待していた。
ピーガブは、そんなものを6年後にもう一回創ろうとも思っていないのに。
Us は、もちろん彼が体験してきたアフリカン、アジアンなリズムをうまく取り入れして彼の音楽に昇華しています。
しかし、それらのリズムをまんま取り込み目玉として置くようなことはしていません。
あくまでも彼の音楽として、優れたボーカリストが彼のボーカルに立ち返り、それを生かすサウンドプロダクションの一部として取り入れているだけです。
ところがね、前作でツボにはまった爽快感という方向性をリスナーが勝手に望んでしまったのですね。自分も含めて。
本来のピーガブの音楽性ベクトルではなかったはずなのに。
その視点を捨てて、改めて聴いてみると、実によいアルバムです。
さっきも書いたけれど、第三世界のリズムをうまく消化して自分の歌の世界観を拡大しています。
そして彼の歌が実にいい。
スタジオ盤のYouTubeに音の良いものがなかったので、ライブバージョンです。
スタジオ盤よりもリズム強化されたライブバージョン。
アルバムには、スレッジハンマーやビッグタイム系の Steam という曲もありますが、どこか切れ味爽快感タイプの曲としては中途半端。
これもこのアルバムの評価が今一歩高まらなかった原因かもしれません。
そりゃそうでしょう。
この曲はヒットした前作で付いたファンへのサービスなんだから。
すでに彼は先の音楽を見つめていたのだから。
やっぱり、ピーガブは素晴らしいミュージシャンです。
改めて。