自分にとって学生時代にロックにハマったアルバムの1枚として燦然と輝くこのアルバム。
Pink Floyd "The Dark Side Of The Moon" 。
Dark Side of the Moon/Capitol

¥1,848
Amazon.co.jp
あのころは情熱だけでむさぼるように聴いていました。
曲や構成を客観視して聴くなんてことはまったくできませんでしたね~
それこそ飽きるほど聴いてきて、実際にけっこう飽きてしまったため、久しく聴いていませんでした。
USインディも含め、今のロックを幅広く聴いている耳に、このアルバムがどう響くのか。
今だったら、もう少し客観的に聴くことができるはず。
そういえば、まだこのアルバムのレビューをしてませんでした。
実はPink Floydというグループ、アルバムごとに作風が大きく変化し、同じ方向性を持つアルバムというものがほとんど存在しません。
唯一、実質的に Roger Waters のソロプロジェクトに近くなった、The Wall と最終作 The Final Cut が同一路線と言えるだけ。
それだけ一作ごとに新たなサウンドプロジェクトを立ち上げるかのように、変身を繰り返すのが彼らの醍醐味。
そして「狂気 "The Dark Side Of The Moon"」も例外ではなく、その前作である Meddle と、次作 Wish You Were Here とは、かなり違ったサウンドスケープを持ちます。
改めて聴いて、最初に思ったのが、彼らのアルバムの中ではかなり直接的なサウンドだなということ。
ひとつひとつの音も、音のレイヤーの組み合わせ方も。
その後のアルバムも音の隙間をうまく利用するストレートな方向性が強まるので、ある種のターニングポイントにはなったのでしょう。
初めて社会性に目を向けたテーマの歌詞だけでなく、音のトリートメントも、それまでがシンフォニックで混然一体化したサウンドスケープであったとしたら、ひとつひとつの音像をくっきりとさせたサウンドスケープです。
イメージとしては、暗い空間にリアルに浮かび上がる音像。
そして Pink Floyd とは。
特段テクニックがあるわけでもない4人の普通のミュージシャンが、印象的なフレーズを、印象的な音で、印象的な構成の中で聴かせることに、最大の魅力があります。
いわばどれだけ印象的な「つかみ」を創れるか。
彼らは、曲の中に何か所も、そしてそうした曲をアルバムの中に何曲も創ることができた。
その中でも特に優れているのが、曲と曲のブリッジですね。
これがアルバムを1枚通したコンセプトアルバムと言わせる最大の要因であり、彼らのサウンドクリエイターとしての本領であると実感。
狂気に話を戻すと、このアルバムの核は、後半最後の Brain Damage ~ Eclipse 。
特に Brain Damage のイントロは、ロック史上最強の「つかみ」といっても過言ではありません。
アルバムコンセプトとその中心にある曲のテーマを音で表現しきったこの「つかみ」イントロ。
イントロだけでなくそこをモチーフにした曲全体のサウンドスケープも素晴らしい。
これ以外にも、 Time や Money などでのギルモアのギターソロや、時計のベルやレジスターの音をリズムにつかったりのサウンドコラージュも、ある種の強烈な「つかみ」です。
このアルバムは何度もリマスターされ、リリースされたアルバムのバージョンは数えきれないほどです。
しかしリマスターを聴いてみても、アラン・パーソンズがプロデュースし当時としては画期的に音が良いアルバムと言われていましたが、実はそれほどでもないのが意外。
彼らのサウンドが非常にアナログ指向で、デジタル的解像度が求められる音楽ではないことが最大要因ではありますが、リマスターの時にもそういったサウンドコンセプトを生かしながら作業したからなんでしょうね。
そして、その優れた「つかみ」がこれでもかと存在すること自体が、自分をこのアルバムに飽きさせた理由のような気もします。
憶えやすく印象的なものほど、おそらく飽きるのも早く、一度飽きたらもう目を向ける気がしなくなる、ということなのかもしれません。
Pink Floyd "The Dark Side Of The Moon" 。
Dark Side of the Moon/Capitol

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曲や構成を客観視して聴くなんてことはまったくできませんでしたね~
それこそ飽きるほど聴いてきて、実際にけっこう飽きてしまったため、久しく聴いていませんでした。
USインディも含め、今のロックを幅広く聴いている耳に、このアルバムがどう響くのか。
今だったら、もう少し客観的に聴くことができるはず。
そういえば、まだこのアルバムのレビューをしてませんでした。
実はPink Floydというグループ、アルバムごとに作風が大きく変化し、同じ方向性を持つアルバムというものがほとんど存在しません。
唯一、実質的に Roger Waters のソロプロジェクトに近くなった、The Wall と最終作 The Final Cut が同一路線と言えるだけ。
それだけ一作ごとに新たなサウンドプロジェクトを立ち上げるかのように、変身を繰り返すのが彼らの醍醐味。
そして「狂気 "The Dark Side Of The Moon"」も例外ではなく、その前作である Meddle と、次作 Wish You Were Here とは、かなり違ったサウンドスケープを持ちます。
改めて聴いて、最初に思ったのが、彼らのアルバムの中ではかなり直接的なサウンドだなということ。
ひとつひとつの音も、音のレイヤーの組み合わせ方も。
その後のアルバムも音の隙間をうまく利用するストレートな方向性が強まるので、ある種のターニングポイントにはなったのでしょう。
初めて社会性に目を向けたテーマの歌詞だけでなく、音のトリートメントも、それまでがシンフォニックで混然一体化したサウンドスケープであったとしたら、ひとつひとつの音像をくっきりとさせたサウンドスケープです。
イメージとしては、暗い空間にリアルに浮かび上がる音像。
そして Pink Floyd とは。
特段テクニックがあるわけでもない4人の普通のミュージシャンが、印象的なフレーズを、印象的な音で、印象的な構成の中で聴かせることに、最大の魅力があります。
いわばどれだけ印象的な「つかみ」を創れるか。
彼らは、曲の中に何か所も、そしてそうした曲をアルバムの中に何曲も創ることができた。
その中でも特に優れているのが、曲と曲のブリッジですね。
これがアルバムを1枚通したコンセプトアルバムと言わせる最大の要因であり、彼らのサウンドクリエイターとしての本領であると実感。
狂気に話を戻すと、このアルバムの核は、後半最後の Brain Damage ~ Eclipse 。
特に Brain Damage のイントロは、ロック史上最強の「つかみ」といっても過言ではありません。
アルバムコンセプトとその中心にある曲のテーマを音で表現しきったこの「つかみ」イントロ。
イントロだけでなくそこをモチーフにした曲全体のサウンドスケープも素晴らしい。
これ以外にも、 Time や Money などでのギルモアのギターソロや、時計のベルやレジスターの音をリズムにつかったりのサウンドコラージュも、ある種の強烈な「つかみ」です。
このアルバムは何度もリマスターされ、リリースされたアルバムのバージョンは数えきれないほどです。
しかしリマスターを聴いてみても、アラン・パーソンズがプロデュースし当時としては画期的に音が良いアルバムと言われていましたが、実はそれほどでもないのが意外。
彼らのサウンドが非常にアナログ指向で、デジタル的解像度が求められる音楽ではないことが最大要因ではありますが、リマスターの時にもそういったサウンドコンセプトを生かしながら作業したからなんでしょうね。
そして、その優れた「つかみ」がこれでもかと存在すること自体が、自分をこのアルバムに飽きさせた理由のような気もします。
憶えやすく印象的なものほど、おそらく飽きるのも早く、一度飽きたらもう目を向ける気がしなくなる、ということなのかもしれません。