やっぱり音楽には相性ってものがありますね。

単純な好き嫌いだけじゃなく、すんなり自分の中に入ってくる音楽なのか、消化するのに時間がかかる音楽なのか。
一目ぼれだけで終わるものや、聴けば聴くほど好きになっていくもの。
いろんな相性がありますが、このミュージシャンは、実は自分にとってけっこう付き合い方が難しい。

Tame Impala

オーストラリアのグループです。
前作のデビュー作、 "Inner Speaker" は今ではとても好きなアルバムです。
そのディストーションのかかり具合といい、独特の密度感のあるサウンドといい、彼らならではの音の感触。
このアルバムは、暑くて空気感の濃密な夏に空を見ながら聴くのが好きだなあ。

ただし、このアルバムが好きだ、と確信を持って言えるまでにけっこう時間がかかりました。

凄く良さそうで絶対にハマると確信してても、何度聴いても今一歩乗り切れない。
こんなはずではない、と思いながらも、なぜか引き寄せられるように何度も聴く自分。
聴きたくて聴くんだけれど、なかなか納得感が得られない。
結果として、突如腑に落ちたというか、ああやっぱりいいよなあ、と思う時がきたわけですが。

そもそもサイケ感というものが、自分にはそれほど魅力的には響いてこないということもあります。
だからなのか、サイケ感をウリにするミュージシャンには、それほど好きな人がいません。
それが Tame Impala との相性につながっているんだろうと思いますが、彼らはそれを消化して自分たちのオリジナリティに仕上げているのが、高評価。

そしてリリースされたセカンドアルバム、 "Lonerism"

Lonerism/Modular Interscope

¥1,742
Amazon.co.jp

さて、このアルバムとの相性はどうか。
どのように好きになっていくのか。







今ではけっこう好きです。
特に Elephant がいい。

やっぱり時間がかかりました。
ああ、これはやっぱりいいアルバムだな、と実感できるまでに。

最初に聴いてやはり強烈なオリジナリティは感じたんですが、そこからなかなか先に進まない。
また同じだな、と。

良いとは思うけど、手放しで褒めるところまで自分の中に入ってくるのに、自分の脳のどこかが抵抗している。

ファーストに比べて、ややすっきりしたでしょうか。
アクの強さはそれほどでもなく、シンプルにポップに整理された印象があります。
ごった煮的な混沌のパワーは抑えられている感じ。
ノイジーでサイケなギターも控えめ。

その分、より幅広い人に受け入れられそうではあるけれど。

そのことがもしかしたら物足りなさにつながっているのかもしれません。
ファーストには原初的なエネルギーがあふれていたので、そこにようやく適応した脳が、ちょっとした抵抗をしているのかも。