Animal Collective の最新作、 "Centipede HZ"

Centipede Hz/Domino

¥1,325
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このアルバムで聴くことができるのは、実に猥雑なポップミュージック。

実に多種多様な音のアイデアがあり、それらを生き生きと重ねている。
音楽の構成のベースにはリフレインがありながらも、決して定型にはまらず、退屈に繰り返さずアメーバのように姿を変えて行く。
ブラウン運動(懐かし!)のように飛び跳ねている不定形なポップミュージック。

猥雑性。

猥雑性といっても、Of Montreal のような猥雑性とはどこか違う。
頭の中から生まれた猥雑性。
プログラミングされ、コントロールされた猥雑性。
理性で創られた猥雑なエレクトロニック・ミュージック。
それなのに不思議と強い生身感を感じます。
混沌としたいかがわしさ。

ありきたりのエレクトロニカなどよりは遥か存在感があって聴き応えがあるし、前作のように電子音の波に飲み込まれて窒息しそうな気になることもない。
音の種類や量は今作の方が遥かに多いのに、不思議だな。
リズムがはっきりしてきたし、前作では抜けていたメンバーがひとり戻ってきたらしいので、その影響も大きいのかもしれない。

楽曲の幅も広いし。









彼らは自分達に、まずポップであることを課しているのでしょうね。
パンダベアのメロディラインは好きだけど、彼らのメロディセンスは全般的にそれほど秀逸なものでもない。
それでも何度も聴きたくなるのは、やはりこのポップで猥雑なサウンドスケープがあるから。
パンダベアがメロディラインでリードを取って、今回のバンドサウンドを創りだすのが理想かな。

それでも、もう少しカオスが欲しい気がしますね。
もっと突き抜けた猥雑な電子音楽が、彼らには創れるはずだから。