これも2011年にリリースされた素晴らしいアルバム。
Tim Hecker "Ravedeath 1972" 。
Ravedeath 1972/Tim Hecker

¥1,475
Amazon.co.jp
Pitchfork で紹介されてて、ジャケットと音の世界観に一目ぼれして、即購入。
でもなかなか聴き始められず、やっと聴けたのが11月。
それ以降、何かと言えばこれ聴いてますね。
すぐに眠りたい時もね。
自分の中では、Autechre などと並び評価されるべき「音」がすごい音楽だと思ってます。
ベストテンを選べば、、入ってたんじゃないかな。
一般性は低いでしょう。
この音楽を好む人がたくさんいるとは思えません。
ここには聴きやすいメロディはおろか、はっきりとしたリズムも、魅力的な歌もない。
聴きようによっては、不快な、不安をあおられるようなノイズが流れているだけ。
このノイズ。
まるで不定形の生き物のようなノイズ。
このノイズの蠢きに耳を澄ましていると、意識が浮遊します。
時間間隔を忘れ、その中を漂うだけ。
強い催眠作用。
いつのまにか現実世界から引き離されている。
Tim Hecker はカナダに在住のミュージシャンでこのアルバムが6作目となります。
アイスランドのレイキャビックにある教会で収録したのだそう。
パイプオルガンをメインの音源に使用してるらしいです。
なかなかそうとは聴こえない曲が多いけど。
基本無機的な音にも関わらず有機的なうねりが感じられるのは、教会という空間のライブ感とパイプオルガンという物理的な音がもたらすものなのかもしれませんね。
ノイズがノスタルジーと美しさを身にまとっています。
Autechre のようだと言ったのは、1音へのこだわり方、特に音を微粒子まで分解して組み立てたかのような粒子感がハンパじゃないからです。
音の細部へのこだわり。
自分が好きな、評価するミュージシャンはそれを持つ人が多いですね。
もちろんこの人の音楽もそうであり、その音楽たちを聴くときはそれなりの態度がリスナーにも求められます。
特にこの音楽は、わかりやすいメロディやリズムがないので、聴き流すとただの雑音です。
細部の音が埋もれるようなウルサイところでは聴かないこと。
できれば分解能の高いシステムで、ある程度のボリュームで聴くこと。
そして、ちゃんと聴くこと。
どの音楽にも言えることですけどね。