どうも最近聴く音楽の傾向に偏りが出てきてます。
まず聴こうと思わないのが、ダーク感が強い音楽、ローファイで音が粗い音楽、脳天気な音楽、無機質な音楽。
優しさや弱さをどこかに抱えた音楽を求めてる気がします。
それも昔よく聴いた音楽への回帰が目立ちます。
厳しい現実からの逃避現象なのかもしれない。
音楽という揺り籠で休みたいのかもしれない。
震災に伴い起きたさまざまな事に打ちのめされ、疲労が蓄積する中、より厳しい現実と向き合わないければならない仕事と生活。
若い時は感じなかったけど、守らなければならないものが増え、責任を負わなければならないことが多くなると、この2週間で起きた状況はやはりしんどかった。
心がリハビリのために求めているような気がします。
例えば、 Genesis の元ギタリスト、 Steve Hackett のソロ一作目 "Voyage Of Acolyte" 。

Peter Gabriel が脱退し、存続の危機に陥ったGenesisを支えた職人気質の男。
おそらくキーボードのTony Banks との折り合いが悪く、この人もそれから2枚のアルバムをリリースした後、脱退したのでした。
そしてリリースしたソロ1作目がこのアルバム。
自分がやりたかった音楽でしょう。しかし、Genesisの世界観に相当近いですね。
いかに彼がGenesisサウンドの要の一人だったかがわかります。
彼が抜けてから、Genesisのサウンドはかなりシンプルでポップな方向に振れました。
そして、ゲストミュージシャンとして、Genesisからフィル・コリンズとマイク・ラザフォードが参加してます。つまり、トニー・バンクスを除く全員ということ。
その他にも、マイク・オールドフィールドの妹のサリー・オールドフィールドがボーカルで参加してたり、内容は英国プログレそのものという感じです。
強い日の光とか抜けるような青空などとは縁のない、屈折した光の曇天といったイメージの、まさしくイギリスの天気のような彼の音楽。
でも今の自分には、安心して聴ける音楽。
美しいインストゥルメンタル。まるで初期Genesisのよう。
サリー・オールドフィールドが参加する、明と暗のコントラストが素晴らしい曲。
いやあ、懐かしいなあ。
完全な個人的趣味ですけどね。
やっぱり、昔好きだったアルバムを聴き直すってのも、音楽の醍醐味だし、心の財産。
前向きな行動かどうかは別にして、そこに戻ると確実に心が癒されます。
たぶん、今の自分には必要な行為なんだと理解してます。
音楽を聴く気持ちは出てきても、新しいものを追求していくエネルギーはまだ十分に出てきているとは言えませんね。
ところで、どうにも馴染めなかったのが、この人のジャケットセンス。
奥さんのキム・プーアのイラストを使ってるんですが、このアルバムだけではなくどのアルバムも、ちょっとキモいものが多くて。