音楽は、特にロックは、本来プライベートなものですよね。

音楽は、ミュージシャンその人そのものなので、歌詞も、メロディも、音も、サウンドスケープも、ミュージシャンの価値観がそのまま出てくる、圧倒的にプライベートな存在であるはず。

それを売るための音楽として、売ることしか興味のない人たちが制作の主導権を握るから、中身のないやっかいなものになるんですが。

いろんなロックを聴いてきましたが、ネットやブログで聴いた時に、お、これいいじゃん、とすぐに反応する音楽には、ある傾向があることに気が付きました。

ミュージシャン自身の音像感覚がそのまま出た音楽、です。

サウンドスケープよりももうちょっと広義な感覚。
言い方変えると、オリジナリティのある音世界、という感じでしょうか。
それが、自分にビンビンと響きます。

鋼のような強さでも、春風のようなさわやかさでも、雲のような浮遊感でもいいんですが、一聴した瞬間にそのミュージシャンの世界観に引きずり込まれるような音楽。

個性的な音の雰囲気を持つ音楽ですね。

2010年のベストアルバムに選んだアルバムたちも、例外なくそれを持ってます。

逆に言うと、ギター一本もって歌のよさで勝負、とか、ロックンロールバンドとしての完成度がウリ、のような方向性は、なかなかその世界に入れないことが多いですね。
何度も聴いて行って、曲になじんでから、実はすごく良かったんだ、ということで好きになることが多いです、そういうタイプは。

で、今回のテーマの個性的なタイプですが。

ご紹介するのは、 Papercuts
$ノスタルジックなノイズたち

USサンフランシスコが拠点の Jason Quever のソロプロジェクトです。
3枚目のアルバム、 "You Can Have What You Want"

春のもやのなかで漂うような、独特の浮遊感が特徴です。
好きな人はたまらない感覚だけど、入れない人は苦手な世界かも。
そういう意味で、相当にプライベートなロックだと思います。

空気の中に春の香りがし始めた週末の1日、やや強くなり始めた日差しを眺めながらぼーっとして聴いてました。








催眠作用が強めですね。
聴いているといつの間にか寝てしまっている確率高し。

仕事など、したくなくなる系のロック。
そういう意味でも、土日の昼間などに聴くと、自分的には素晴らしい気分転換。

でも、自分が好きな個性的な音像を持つロックって、決してセールス的には恵まれてるとは言えないものが多いような。

まあ、明らかに王道ではありませんけどね。。