昨年のベストアルバムにはランクインしませんでしたが、Hot Chip の "One Life Stand" はそれはそれでなかなか独自のサウンドスケープを持ち、歌も大事にした優れたダンス・ロックだったと思います。
また Hurts のデビューアルバム "Happiness" もちょいダークでちょい退廃的な味付けに、よく練られたメロディが乗った絶妙のエレポップ。
自分としてはともに良く聴きましたが、Hurtsの創り過ぎ感がちと気になり始め、気に入ってるのは どちらかというと、Hot Chip の方。
Hot Chip のよさは、ブログの記事では「たおやかさ」と表現しましたが、力の抜けたゆるさ、なめらかさみたいな感触にあると思ってます。
決して単純なわけではないけど、自然体でリラックスして楽しめるエレクトロ。
今日ご紹介するのも、どちらかというとゆるい系に属するタイプのエレクトロでしょうか。
Twin shadow の "Forget" 。

またもやNYのブルックリンからの登場ですが、George Lewis Jr. というドミニカ人のソロプロジェクト。Grizzly Bear のクリス・テイラーがプロデュースで参加してます。
USでのリリースはTerribe ですが、イギリスでのディストリビュートは4AD。
この人のボーカルからくる印象が大きいですが、なんとなく力が入りにくいというか、ヘタレ系の音楽に仕上がってるんですよね。
なんだろうこの感触、と思っていたら、本人がインタビューで 「いわゆるベッドルーム・ニュージックなのは確かなんだけど、昔のB級映画的な要素にこだわって作ったんだ。いい加減でチープ、いわゆるホーム・ビデオ的な感覚じゃなく、持てる力を振り絞って作ったんだけれど大した作品になってない、そんな感じを出したかった。」と答えてました。
なるほど、このゆるい感じは狙っていたのか。
メロディもポップで、工夫も随所にあるのだけど、フレディ・マーキュリーのような容貌と、意識的に狙ってるB級路線。
どうも、このあたりになじみにくいものがあります。
よく見るとジャケットもB級。
自分の好みとしては、サウンドプロダクションは緻密に高品質に。
アナログ感であったり昔の音を再現したりする場合や、ノイズが不可欠な場合、そのローファイ感がその音楽にとっての必然性がある場合はいいんですけどね。
Ariel Pink's Haunted Graffiti やこの人のように、ちょっとあざとく狙い過ぎてるような音楽がブルックリンには増えてきたかな。
表現の幅や音楽のタイプが広がるのはいいことなんだけど、自分のフィルターだけはしっかりとメンテナンスしておかなきゃ。