ひさびさのUSインディ、ブルックリン発。

一時期、ブルックリンを中心としたUSインディばっかりという時がありましたが、しばらくごぶさたしてましたね。

Violens(ヴァイオレンス。スペルミスではありません)のデビューアルバム Amoral
$煩悩の日々

MGMT や Grizzly Bear、The Drums などから寵愛を受けてるらしい、ブルックリンの3人組。
ちょっと前は、プリファブスプラウトとかペイルファウンテンズなどを引き合いに出されるメランコリックなネオアコ系だったそうですが、そのイメージで行くとこのアルバムは大きな方向転換をしてると言えるでしょう。

切れ味のいいリズムセクションが支えるダンサブルなシンセ・ポップがあるかと思えば、ジョイ・ディヴィジョン的な80年代ニューウェイブの展開があったり、シューゲイザーサウンドがあったり。
ややナルシスティックなボーカルはブレット・アンダーソンやデビッド・ボウイ的であったり(ほんの少しですけど)。

基本はシンセとメランコリックなメロディをうまく使ったシューゲイザーだろうと思いますが、色んなロックの要素をつめこんで器用にこなしています。

2曲目、ダンサブルなFull Collision 。


シングルカットされた、Acid Reign 。


彼らのど真ん中はこのあたりかな、と。


こういう曲に彼らの個性が出ている気がします。


同じバンドが創ったのか?と思うくらいに幅の広いサウンド。
それを可能性が広がっていると見るか、目指す音楽の方向性が明確になり切れていないと見るか。
曲によってギターの音もまるで違いますし。

最後から2曲目の Another Strike Restrained など、これからの可能性を感じさせてくれるシューゲイザーサウンドです。
YouTube にアルバムバージョンがなかったので、載せられませんが。


気になるところは、焦点の甘さ。

アルバムのトップにまとめているウケの良さそうなダンサブルな曲、おそらく今のこのバンドのウリとなっているだろう曲群にやや白々しさを感じます。サラリと抜けていってしまう。
カッコいいのはたしかだけど、別に Violens がやる必要性がないような。

むしろアルバム後半の、ダンサブルさを目指さない曲たちに彼らのオリジナリティある熱気を感じますね。

メランコリックなポップセンスに基づくシューゲイザーサウンドにこそ、彼らの魅力が発揮される可能性があるように見えるのですが。