音が好きな楽器はたくさんありますが、この楽器の音もたまりません。

日本古来の和楽器、笙(しょう)の笛

$煩悩の日々

きっと皆さんも日常の中で無意識に聴いてる音だと思います。
和式の結婚式とか、近所の祭囃子とかでね。

この映像の45秒あたりから、バックで鳴ってる音です。
前面に出てるのは横笛なので、その背後のストリングスのような音が、笙です。


いってみれば小さな笛の集合体のような楽器ですから、それを吹くと実に複雑でありながら透き通った音が出てきます。
その楽器形状もあり、天地に突き抜けるような音。
透明な光の帯が天に向かって真っすぐに駆け上るように音が出ます。

それなりの人たちがそれなりの場所で演奏する笙の笛は、素晴らしく良い音が出ます。

皇居の楽所で宮内庁式部職楽部が演奏する雅楽「越天楽」。
笙の笛の音が聴きたくて、この演奏会に行ったことがあります。

コンサートホールではないので、それほど音響環境が良いわけではありませんが、笙の笛独特の垂直に突き抜けるような音の広がりがそのままに感じられ素晴らしかった。

この音が出ると、一瞬時が止まったように感じられるのは僕だけでしょうか。
その透明な音が少しずつ揺らぎながら微妙に表情を変えて行く。

この変化に耳を澄ましていると、時を忘れてしまいます。

雅楽での笙の笛の役割は、バックでのストリングス的な役割のように聴こえます。
ソロで笙の笛を演奏することもあるようですが、この楽器はソロとしてメロディをとったり、リズムを持って存在感を強く出すよりも、あくまでもバックに徹し、そこで天地に突き抜けるような鮮やかな音を響かせてる方が、その良さが出てるような気がしますね。