未だに正体をつかみかねてるこのアルバム。

アメリカはLA出身、Ariel Pink's Haunted Graffiti のメジャーデビューアルバム "Before Today"
$煩悩の日々

いままでローファイでのマイナーリリースを続けてきた彼が、4ADからアルバムをリリースしたのがこのアルバムです。
もちろん今回のアルバムの音はローファイじゃありません。
一応、USインディとして捉えられるんでしょうかね。

一聴して、音楽の構造がメチャクチャ好みでした。
一筋縄ではいかない、音空間の創り上げ方。
細かく聴けば聴くほど、一見雑多に、実は計算され尽くして、色んな音がつめこまれてます。

不思議な冷やかな透明感が基本的なトーンです。
ときどき差し込まれるシンセの音が冷やかで好み。

こういうのを聴きこんで、その仕掛けを解きほぐして行くのが好きなんですよね~

メロディーに優れた曲は何曲もありますが、基本的に楽曲の良さで聴かせるミュージシャンではないです。

その曲の持つ独特の雰囲気。
ところどころで意識的に違和感を創り上げようとしているかのうような、サウンドプロダクション。
そこに魅力を感じられるかどうか。

僕は、基本的には魅力を大きく感じてるんですが、そこにあるものはとてもウソっぽくもあり、何か巨大なホラを吹かれてる気になることもあります。
すべてが、はじめから虚構を創りだそうとしてるんじゃないか、と。

ほらほら、フツーの音楽では飽き足らない好きものが食いつきそうなものを創ってみたよ~
面白いと感じるだろ~しめしめ・・

そんな、ほくそ笑みが透けて見える気がするんですよ。

これはシングルカットされた、わりとノーマルに聴こえる曲です。


このあたりのトーンが彼らの本領発揮といったところでしょうか。


こういう美メロを曲調とするのも数曲あって、アルバムの幅を広げてます。


もしかしたら、イメージを固定させないのが彼らの音楽観なのかもしれません。
それ自体が戦略であって、リスナー側もそれを楽しみに彼らのアルバムを聴き続けることができれば、たとえそれが虚構の世界であっても、ハッピーなのかも。