昨日は東京の最高気温が28℃。

風の香りも、からだが感じる空気感も、すっかり夏の入り口のようでした。
陽の光も今までよりは照り返しが強く感じました。

不思議なもんで、そういう空気感の変化を脳は敏感に感じ取って、頭の中を夏気分にしちゃうんですよね。
すると、これまた不思議に夏のイメージを持つ音楽が頭の中を巡り始めます。

Prefab Sprout(プリファブ・スプラウト) "Jordan The Comeback"。
$煩悩の日々

プリファブ・スプラウトといえば、事実上のファーストアルバムである、Steve McQueen が超名盤。
青春の青臭さと切なさがまざりあったようなメロディとアレンジ。
トーマス・ドルビーがいい仕事をしてくれました。
これも、爽やかな夏のイメージのアルバムです。

この後、何枚かアルバムを発表した後に出したのがこの"Jordan The Comeback"。
自分としては、彼らの最高傑作はこのアルバムだと思っているのですが。

とにかく、中心人物であるパディ・マクアルーンのソングライティングと歌が秀逸です。
その繊細なメロディと歌。そして、ウェンディ・スミスの透明感あふれるコーラス。

この前後のアルバムが、どちらかというとゴージャスなポップスソングが多かったのに対し、このアルバムは歌の良さをじっくり味わえる曲が多いです。

トーマス・ドルビーの全面プロデュース。
バリエーション豊かな曲が、不思議な統一感をもってまとめられてます。

パディが自分の創りたい音楽を時間をかけて創った。

そんなアルバムなので、ブリティッシュロックの王道とはかなりかけ離れたところにある音楽だし、ブリットポップやネオアコとも違います。

プリファブ・スプラウトの音楽、としか言いようのない、個性。

いやあ、本当にいい曲がたくさん入ってます。



こんな小曲でさえ、なんとも言えない雰囲気で。


やっぱり、このアルバムのハイライトでしょうか。
こういう曲創ったらこの人の右に出る人はいません。



風景や心情にシンクロしやすい音楽なので、このアルバムが好きな人は、それぞれにいろんな想いを持っていたり、心に湧きあがってくるものがあるでしょう。

僕のイメージは、冒頭に挙げたように、夏、です。
それも、田舎での夏の夕暮れ。
日中のほてりをさましながら、静かに光を落していく太陽。
陽の光は、オレンジ色を帯びながら、それが照らすすべての自然をオレンジ色に染めて行く。
遠くで聴こえる、蜩の合唱。
それ以外は、しーんと静まり、時がゆっくりと流れて行く・・

そんなイメージが、なぜかこのアルバムを聴くと湧いてくるんですよね。

こんな夏をもう一度味わいたいと、カラダが欲してるのかもしれません。