彼の過去のディスコグラフィはよく知らないんですが。

フライング・ロータスの Cosmo Gramma 。
$煩悩の日々


刺激的で混沌として、とても面白い。

レディオヘッドのトム・ヨークがボーカルで参加してる曲もあります。
トム・ヨークのイレイザーヘッドに楽器を増やしてにぎやかにした雰囲気の曲。
これを聴くと、人間の声の存在感を再認識させられます。
トム・ヨークの声だから、ってことはないと思いますが、彼の声が乗ると、とたんに曲の表情に深みが増しますね。



それでも、この曲がある意味一番フツーっぽいかもしれません、このアルバムの中で。

アルバム通して、混沌としたエネルギーが感じられます。
音楽のごった煮です。それもフツーじゃない音楽の。
フリージャズっぽいテイストも感じます。と思ったら、ジョン・コルトレーンが叔父なんだそう。
ヒップホップっぽさもあり、エレクトロニカでもあり、民族音楽?と思わせる部分もある。

これはわりとロックっぽい曲。


ロックとか、ヒップホップとか、フレームを決めて聴き始めると嵌らない曲が多くて、違和感を感じるでしょう。
だから、これも先日ご紹介のDirty Projectorと同じく、先入観とかフォーマットを排除して聴く必要があります。

すると、スコーンと抜けて、ごった煮が自分の中に入ってきて、面白さに変わる。

ただ、このアルバムで、気になるのがあまり音の質感へのこだわりがないこと。
自分の中では、これ系の音楽の基準に、マッシブ・アタックとオウテカができてしまいました。
彼らは、強烈な音への美意識を持ってる。

しかしこのアルバム、マッシブ・アタックやオウテカほど、音への強い美意識は感じられません。
むしろ、雑で下世話でも気にしないところがある。
もうちょっと丁寧に音を重ねて欲しかったところ。
同じ音楽やってるわけでもないし、違うミュージシャンなので、こんな比べ方は良くないんですが。

なのでむしろ、このアルバムは解像度の高い再生装置で聴かないで、むしろフツーの音が鳴るもの、でも低音だけはしっかり再生できるシステムで聴く方が余計なことに気を取られずにいいかも。

60年代や70年代の音楽は、混沌としたエネルギーが素晴らしく、解像度高く聴くと、むしろ白けてしまうのに似てるかもしれません。